薔薇の気品と気高さ

植えてからもう何年になるのだろう。練馬の自宅の庭の薔薇が咲き始めた。大輪の花を咲かせる種類のためにアーチを用意して枝を絡ませたけれど思うように咲いてはくれない。いやいやをする子供たちのように、根付かずもうダメかと諦めていたときもあったほどだ。


上の蕾は翌日、こんなに、花びらがベルベットのように優しく柔らかに咲いてくれました。

うちの庭を気に入ってくれたみたいで嬉しい。私が5月の連休にいるうちに見て見てといってくれてるよう。何年か前からはこんなに華やかに、次から次へといくつもの花を見事に咲かせるようになった。二階の妻の部屋から見下ろすと、うっとりしてしまうほど、気品と気高さにあふれている。花に格などありはしないが別格に思える。薔薇は気難しく扱いにくい。気位も高いのだろうか。肥料にも敏感で虫がつきやすく、手入れが大変。女性に例えられるのもわかる。薔薇に限らずそうなのだろうけれど育てる人の心も読めるものらしい。せっかちで手荒いご主人さまが単身赴任してまもなく4年になるが、私に代わって何事にも鷹揚でずぼらな妻がお世話をしていたこの期間の薔薇のほうがきれいに咲いているのはなぜだろう。きっとはっきりと意識してはいなかったが、私の心の中にある、世話してやったのに今年なぜきれいに咲いてくれない?なぜきちんとアーチに絡まってくれない?油粕あげてるのになんでいうことを聞かないって叱るような思いが薔薇に伝わっていたのかもしれない。2017.5.3


ヒヨドリが毎日のようにやってきて、美味しそうに頬張る。

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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