2018年9月21日

それは一通の間違いメールからはじまったー2

やりとりするなかで、いろいろなケースを想像する。1「26歳女性、七海は偽名、すべてうそ」のばあい、2「女性である。26歳はうそ八百、七海は偽名、間違いメールはほんとに間違えてしまった」3「すべてほんと」

ここでは2のケースとして話を進めてみよう。なんでか。妄想癖のある私のイメージがふくらみ、シーンが浮かび上がってきたからである。

実際は37歳。9歳の娘がいる。京浜急行「蒲田」駅近くの主婦、夫は42歳で鶴見にある測定機器メーカーの課長をしている、とする。


これは女性がほんとの年齢を口にすることはほぼない、というおやじの経験上の確信からきている。26歳と偽る理由は22歳ではやりすぎだといううしろめたさがあるからである。いずればれるとして、26歳という設定ならば話題についていけるだろうというはかないのぞみがあるからだ。

夫の帰りは遅く、夕食は娘と取ったあと、もう一度用意しなければならない。娘は元気にまとわりつき、スイミングスクールに通わせる毎日の暮らしに不満はないが、けだるさを感じている。夫と出会った頃のあのときめき、心の昂ぶりはもう忘れてしまい、このまま淡々と日々がすぎていくのではないかという焦燥感。そしてそのけだるさを感じている妻に夫は物足りなさを覚えるようになった。

本名は「久美子」だが私への間違いメールはほんとだった。ママ友にお礼がしたくてメールしたのだ。そして、なんか私がおもしろそうな人だからと誘ったのだ。

そして私が「52歳、中村雅俊風でカラオケが好き」と知り、興味を覚えた。


一方のいきがかりで中村雅俊風と伝えた私は妄想していた。七海はどんな子か。広瀬すずか、土屋太鳳か、それとも片桐はいりか、清水ミチコか、、、

必要以上にふくよかな女性だったらどうしようかと渡辺直美が脳裏をよぎった。上に乗られたらきゃしゃな私は秒殺だ。広瀬すずを想いながら渡辺直美に熱いメッセージを送り続けていたとしたら、、、、死んでも死にきれない。天地真理とあべ静江でもうこりごり、そうと知っていたらあの頃うっとり見つめることもなかった。


私も口からでまかせの中村雅俊風と伝えた以上もう後戻りできないことを知っていた。そんな無責任なことなどできない。「結婚して妻がいることを女性に言い出せないまま結婚式までしてしまった」情けないやつのことを思い出した。こうとなったら私は中村雅俊になりきって演じ続けなければならない。とり急ぎ歌ったことのない「ふれあい」の歌詞を覚え、ジーンズを履いて旅に出ることにした。続く

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