「辰巳軒(石神井公園)」633戦隊 2022/8/6

ハイソな街の昭和の食堂。

中華と洋食どっちもどんとこいの珍しいスタイル。


ゴールドジムにいくつもりがかねてから狙いを定めていたこのワシントン条約級の町中華に予定変更した。

前日、ジムでウエイトをあげていつになく体をいじめたもんだから、今日はさぼってもいいんじゃね、となった。さぼりたいココロは大切にしたい。

しかも真夏の8月に昨日今日と気温29度くらいで過ごしやすい。


石神井公園に住んでいた新婚のとき以来だから40年ぶりくらいだろうか。

先月の甲府の市場食堂の塩分ましまし「塩さば味噌煮定食」の痛手からまだ立ち直っておらず、リハビリのためにやってきた。


まずは何を注文するか、これにひと苦労する。

ここをリハビリに選んだのはビール大瓶550円ということをネットで知ったからだ。


中華料理店でありながらオムライスやカレー、ナポリタンなどの洋食が人気のようだ。

かつての昭和のデパートの7階の食堂のようでもある。

サンプルはすでに劣化退色し、チャーハンとチキンライスの区別がつかん。

メニューはというと、

なんと4部制になっている。

大将は洋食を修業したかたであろう。

もっと、これならどこにも負けないという料理に集中したらどうだろうか。

駅前には一品入魂必殺の「ミートソーススパゲティ専門店」もあるなか、これではただただ優柔不断の客を混乱させるだけではないのか。


なにより、あっちいったりこっちいったり調理がめんどくさくないのか。

ただ、これはご常連さんがこんな店にしてしまったのではないか。

カレーもかつ丼もハンバーグもラーメンも鶏のから揚げも食べたいという、若い子連れのわがままがそうさせたのではないか。

それ以前に近くに住む檀一男、ふみのグルメ一家やこのあたりをうろついていた不良の太宰治たちが理不尽な要求をしたのではないか。

夏には「冷やし中華」までやれというのか。


向かいの子連れの若夫婦のテーブルにはなんちゃらラーメンとナポリタン、フライの盛り合わせなんかが載っている。

同じような家族がもう一組。

もともとビールが主役だから「イカフライと鶏のから揚げ」もりあわせにする。

向かいのテーブルの若夫婦のだんなのほうはディーンフジオカ似のしぶいやつだった。それ以上のフジオカのわざとらしいいやみな2枚め気取りをあく抜きしたようなレモンライムの香りのするさわやかさだった。

おれが女子なら会った瞬間秒殺で告白する。

大瓶がじゃまでみえないけれど「おれももしあいつみたいだったら、、」といつになく本気で嫉妬した。

しかもこのあたりの公園通りのお屋敷に住んでいて、小さくかわいいおくさんとおぼっちゃんがいるとして、、、、、、、

「嫉妬」などとうのむかしにゴミ箱にいれてしまった枯れ木じじいが世の中にまん延しているなか、こうしてマジで嫉妬する自分がけなげでいとおしい。

矢沢永吉にみせたいくらいの「時間よとまれ」の昭和の空間。

さりげなく大瓶をずらす。

いかには大きなタイヤがついていた。

盛り合わせは数学の「順列・組み合わせ」のようなたすきがけの構成になっている。

「盛り合わせ⑥ イカフライ 串カツ2本」も頼めばやってくれそうな気配。

ライス抜きは50円引き。

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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