「命散(メチール)酒」(昭和21年)

「第一三共」(東京都中央区)の研究員の男が、妻に薬品「メタノール」を飲ませて殺害していた疑いが強まったとして、警視庁は16日朝、同研究員の容疑者(40)(大田区西馬込)を殺人容疑で逮捕したとニュースは報じている。

一文字ちがうだけで大事になる。

終戦後の混乱期の物不足の時代に工業用アルコール「メチルアルコール」(メタノール)を酒がわりに薄めて飲んで失明する人が続出したとか。

そこで覚えやすいように「目散る」アルコールとか「命が散る(メチール)酒」とも呼び注意喚起したそうである。

戦争の生き残りたちは「メチル酒」と知りながら酒を,酔いを求めたというから敗戦はそれほど強烈な出来事だったのだろう。


メチルアルコールは(メタノール)アルコールランプなどの燃料などに使われる工業用のアルコールで、天然ガスや石炭などから作られる。有害な劇物。

これに対して一文字違いの

エチルアルコール「エタノール」はさとうきびなどの糖質と、じゃがいもなどのでんぷん質を発酵させて作られ、薬局などで主に消毒用として販売される。成分は酒と同じでも「酒」として造られていない。


きょう、かあちゃんに消毒用にメタノール買ってくるように頼んだ。

そして太宰治や坂口安吾と同じように薄めれば飲めると。💀👿


薬局ではメタノールとエタノールが隣り合わせで並んでいることもあって注意を呼びかけている。

「エタノール」には純度により3種類あって、


「無水エタノール」(濃度99%以上)
「エタノール」(95%)
「消毒用エタノール」(80%前後)


「無水エタノール」は電子機器の清浄などに使われ、すぐに蒸発してしまうとのこと。

数百台を保有するタクシー会社によれば「消毒用エタノール」はコロナで品薄となっても「無水エタノール」を薄めて自作消毒用エタノールをつくることができ代用可能ということだ。

500ミリリットルの無水エタノールに対して精製水を125ミリリットル程度入れて薄める


この一文字違いを理解せず、劇物が人の出入りのある施設で誤って消毒用に噴霧されている事例もあるということで注意が必要だ。

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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