歌舞伎座12月公演 2025/12/22

これまでぼくを歌舞伎から遠ざけていた理由のひとつは「女形」だった。今回の演目で楽しみにしていたのが二部のあの油井正雪「慶安の変」を題材にした「丸橋忠弥」と「芝浜の皮財布」。

落語でおなじみの芝浜、は中村獅童の女房役をあの寺島しのぶが演じている。

素朴な疑問、「歌舞伎って女性も舞台に立ってもいいの?」

市川團十郎の娘の「ぼたん」」ちゃんはどうなの?

答えは「だめというわけではない」とのこと。

だったらもっと女性のいい役者を使えばいい。

いつもそうだけど、女形が無理して高くうわずった声でおかみさん役をやるたびに、志村けんを思いだしていた。

しのぶさんの、リアル女性の声を聞いたとき、正直「ほっとした」。

この共演が実現したのは七代目菊五郎の提案だったとか。

あぁ、あれが藤純子さんの娘さん、尾上眞秀のおかあさんか。

高倉健さんと、藤純子さんの矢野竜子ものにはお世話になった。

獅童のとこの二人の男の子も丁稚と小僧で登場。

おとうと同じように臆することなくせいいっぱいの大きな声で、堂々としたもんだ。

こんど観たとき、きっと大きくなってたくましくなっている姿に驚かされるだろう。

男の子の孫ふたりと重なる。

市川中車はその後銀座のクラブで騒いでないのだろうか?

6月に封切られた「国宝」もいまだロングラン中。

作中、いくつかの演目がすでに鑑賞したことのある、つまり人気の作品だった。

映画界にとっても、歌舞伎界にとっても、そして自分にとっても今年は特別な年になった。

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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