オスマン帝国の暴風

練馬区の建築確認は厳しく、避難経路の確保、避難口となる窓のサイズ(開口部がわずか数センチ足らずサッシのサイズを変更することになった)、屋根裏収納の支えの追加など防災面で何度となく設計変更が求められた。そのため、解体工事も大幅に遅れることになった。



現場を視察する。両親から引き継いだ家があとかたもなく解体された。あっけないくらい。

作業をしているのはイケメンのアラブ人たち3名と交通整理のおじさん(おじいさん)たち3名ほど。

道路に寝そべって休憩していたイケメンに「イラン人か?」と声をかける。

すると、「トルコ」だという。ふつうなら、イスタンブールくらいにしとくのだけど、

ーアンカラ?と聞いてみた。

「そうだ」と。

エルドアン大統領によろしく伝えてくれ。

「ヨクシッテマスネ」

飲み物は大丈夫か?

「ダイジョウブデス」


いま、トルコは年20%からのインフレでトルコリラの為替レートは対円で下がり続けている。だから、日本で働いて強い円で持ち帰れば家族や親戚にも喜ばれるということだ。

猛暑の中、日本の若者たちがやらない気の毒になるくらいの重労働を誇り高いオスマン帝国の末裔の若者が出稼ぎでデストロイヤーとしてやってきている。しかるべき日当は支払われているんだろうか。

ありがとう。ご安全に。

「イラン」か「イラク」か「トルコ」か、私らは適当にペルシャ人とかいってひとくくりにするが、それぞれに譲れない民族の誇りがあるはずだ。

「トルコ」の人たちは日露戦争で勝利した日本をひいきにしている。ロシアにいじめられたからね。

かつて日本の移民もはげしい差別の中アメリカで重労働していた歴史がある。


アルハンブラ宮殿のような建物にならないか心配だ、、、

ともあれ、ご近所にご迷惑をかけながら、引っ越しと解体がトラブルなくおおむね終わった。

2019.8.31

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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