新東名 浜松サービスエリアの駅〜58〜

深夜の切れ目なく東京に向かうトラックやトレーラーの車列はまるで蟻が食べ物をもって巣に向かう隊列のようで「そうか東京はアリの巣なんだ」と思ってしまった。

人間は地球の蟻んこかもしれない。

そして東京の目的地への到着時間を調整しているのか夜明け前のサービスエリアの駐車場は大型車であふれている。東京に入ると大型車が駐車できるスペースは限られるからね。

乗用車の最高制限速度が120キロになってから逆にスピードを出さなくなったのを不思議に思っている。速度超過を気にせずこころおだやかにゆったり運転できるようになったのがその原因であろう。


お気に入りの浜松SA。おやじにとって北九州から東京までの道のりの途中のお休みどころ、昔でいう東海道の宿場町の旅籠にあたるサービスエリア。

地元のYAMAHAがちからを入れている。建物の壁が鍵盤模様になっていたり、音楽室が設けられていたり、


「しぞーか」おでんのドライバーズスポットがあって、

この「天神屋」はシャワーもコインランドリーも仮眠室もあり、ハイウエイ野郎のオアシスとなっている。

「しぞーかおでん」の見た目は色黒で、色気なく武骨で不愛想、おでんが女の子だったらかわいそうだと思ってしまうほどの青のりと魚粉にまみれた横綱級の駄菓子屋B級グルメで、おでんがしゃべったなら天龍源一郎みたいながらがら声だろうし、だれがご指名したのか彼がイメージキャラクターなのもうなづける。

よく見るとしぞーかおでんのキャラクターではなく「ハンバサダー」でハンバーグ大使ということらしい。

人気の黒はんぺんなどは鯖を頭ごとミキサーにかけてはんぺんにしてしまうほど野性味にあふれ、ときどき身でも骨でもない異物が舌にざらつく感触がまたこの黒はんぺんの魅力となっている。

半月状に型どりし、竹串を刺すのが定番だけどかわいさに欠けると思ったのかよせばいいのに「おさかなをかたどった」形にかわっていた。

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こんにゃくは伝統の「ばた練り製法」という。

焼津の岩崎蒟蒻店さんによると

「空気を含みながらバタバタ練ることで、こんにゃくの中に気泡がたくさん生まれ、
この気泡に煮汁が良くしみこむ」という。

ばた練り製法

そうか、「ばたばた音を立てる」ことが決め手となるのだ。いろんな決め手があるもんだ。

静岡は「ものづくり」王国だから黙ってまかせておくしかない。

おでんはお寿司と同様、その日の体調によって食べたいものが変わる食べ物だ。基本夕ご飯はほんの少ししかいただかないおやじにとってその量を調整しやすくありがたい。


ドッグランも併設され犬付きの家族たちの交流会場となっていて、着飾ったワンたちが全力で走り回っている。

間違いなく言えるのは飼い主は「うちのワンがいちばんカワユイ」と思っているということだ。

ワンは家族といっしょにいられるだけでうれしいのに、ここでお友達たちと気がねなく思いっきり走りまわれるとあってからだじゅうではしゃいでそのヨロコビをあらわしている。

小型犬ほどそのヨロコビかたがはんぱなく激しくアメリカ人のように全身で大げさに騒ぐ。

笑わない稲垣啓太風のレトリバーでさえ、「笑っている」ように見える。

2019/12/2


 

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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