「チャイナゲイト」 1957

outside in Tokyoの上原輝樹さんのブログでの解説を引用する

コロナのおかげで65インチTV自宅シアターで録りだめた映画にずぶずぶに浸っている。映画ファンにはよく知られた作品でもおやじはしろうだからまだまだ知らない作品だらけなんだがたまにこころをぐらぐら揺さぶられるやつにぶちあたることがある。

5歳の男の子は中国人との混血の母を持つリーアと義勇兵であるフランス人との間にできた子だ

産院で生まれてきた子の顔を見て彼は白人の二人の間の子なのに「なぜ醜い中国人の特徴だけをもってうまれてきたのか」とその場で妻とわが子を捨てて去っていく。

たしかに「ugly」といっていた。
容貌が醜い、不細工、見苦しい、醜悪、と。「吐き気がする」、
美しいリーアに対し「君は1人30ドルの中国人の顔をしていなかった」とも。
中国人への、まして幼い子供に向けられた露骨な差別と偏見。一部の欧米人は中国人のみならずアジア人の容貌をここまで醜いと思っているのかと悲しい驚きとともに。

リーアはこの子をアメリカに送りアメリカ人として生きていけるよう交換条件として軍の約束をとりつけ共産軍の弾薬庫であるチャイナゲイトの爆破作戦に道案内として協力する決心をする。


なんと、あのナットキングコールが爆破作戦に参加しているではないか。指揮官であるジョニーと対等に正面から向かい合い自ら進んで任務を果たそうとする黒人兵役で主題歌の美声とともに人種差別が色濃く残る64年前に描かれた作品としてすがすがしい後味を与えている。

インドシナ解放戦線を舞台にした戦争映画ではあるけれど人種差別、民族、親子の絆を問いかける内容となっている。

日本人もアメリカで「Chinese Japanese dirty knees」と古い童謡でからかわれてきた。両手で目を引っ張って細長くし、汚れた膝、正座で膝が汚れると嘲笑された。
さらには胸もとを引っ張り女性の胸の小さいことを笑った。
いまだに大リーグにあってもつり目のしぐさでダルビッシュもやられていて差別問題の根が深いことを知らされる。

2021/5/31

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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