祝・車中泊100泊~山陽自動車道「広島・沼田PA」2021/12/9

ここは広島市安佐南区にある。かつて瀬戸内海を走り抜けた大型台風による土砂崩れ起きて住宅が流されたことを思い出す。山を切り崩し宅地造成が行われ新興住宅が山の中腹までせまっている。

記念すべき改造ステップワゴン車中泊100泊目は宮島のおとなりの沼田PAにて迎えることとなった。

豪華な食事と温泉という記念式典は望むべくもなく、ひっそりとした山中でささやかな夕食をとった。

サービスエリアにはあそびが必要かもしれないけれど、パーキングエリアはセブンイレブンと吉野家のコラボ、これで十分だと思う。


100泊記念の「牛すき鍋」。

「松屋」でもいいのだけど、近頃コメの質を落としたのかばさばさして明らかにまずくなったため、敬遠するようになった。

コロナの影響でガソリン価格が高騰している。

高速道路の給油所はいろんな事情があろうがもともとバカ高のところについに宝塚北SAで1リットル182円に到達した。

宮島SAで1リットル175円。

北九州小倉の篠崎エネオスでは1リットル158円だから宝塚北は市内の標準スタンドに比べ15%高い。

24時間営業によるコスト増やメンテナンスなどの給油以外のピットサービスによる収入もないことからどうしても価格を高く設定しなくてはならないとはいえこの差はどう理解すればいいのか。

走行車両にくらべ給油車両はきわめて少ないように見える(あんただろうが!)


ドライバーはいきおいサービスエリアの給油所での給油を避けようとする。できることなら給油しないですむように、満タンはおろか、やむを得ず給油するときは最小限の量をとなる。

もう少し安くなれば「避けたい気持ち、給油したくない気持ち」がやわらぐのにと思う。

おかげでいつもガラガラで並ぶこともないのだけど(笑)

ぼくの車だと東京~北九州間の1040キロ走るときの高速道路上での追加給油は30リットルで済んでいる。高速を降りた後に余裕をもたせているわけだけど実際の消費量からすると20リットルでいいくらい。タンクの容量は52リットルだから72リットルを燃やしていることになる。158円として片道のガソリン代は11,376円。

ハイブリッド車の威力はすざまじい。たかだか720円の割り増しだから騒ぐこともないのだけれど満タンにはしたくないという気持ちが働く。


10トントラックのタンクは300~400リットル。平均燃費はリッターあたり4キロちょい。軽油とガソリン車。

1000キロの行程として250リットルが必要となる。満タンにしておけば高速道路上では無給油も可能。それで給油しているトラックをあまり見かけないわけだが、冷凍保冷車で仮眠するなどしたときはアイドリングに加えさらにそのためのガソリンを食う。

いずれにしてもガソリン高騰分の運賃の転嫁ができない中で運送会社の経営を直撃していることだろう。

トラック協会はまたおきまりの新聞の意見悲鳴広告をだすのだろうか。ガソリン価格が下がったときはだんまりを決め込みながら。


わたしは基本的にミッドナイトラン族で、乗用車はほとんど見かけないなかで爆走している。深夜割引30%を利用している。いつも一日2食生活と2時半に起きるのが定着しているため普通の生活にのっかった活動時間帯で眠くもないし無理はしていない。同じように割引がある休日割引は敬遠している。

おかしなドライバーはいなくはないがプロのトラックドライバーはたいてい85~90キロ平均で淡々とおとなしく走っている。

スピード違反は彼らにとって家族との生活を失うことを意味する死活問題だ。

燃費や安全重視の会社の指示もあろうが爆走車中泊野郎の経験からいってそれが「もっとも安全で疲れない」走り方だと思う。

そして深夜帯はトラック野郎たちのルールというかなにか秩序だった蟻の隊列のような同速自動運転の実験を思わせる走り方になっている。彼らとなかよく足並みをそろえて走るのがもっとも快適な走り方といえる。


このトラックのおやっさんはぼくの走り方とペースがあうと見定めたトラックのあとにくっついて走っている。ただなにも考えずにテールライトを追いかければいいかららくちん。

「この人とともに走っていくと決めました、この人についていくことに決めました」と。

この人とは気が合うかもしれない、飲んでみたいと思うこともある。後ろにくっつかれたおやっさんはぼくのことをストーカーかと思っているかもしれない。


休日の高速道路がいちばんやっかいで、渋滞に加え初心者、若者、無法者、女性(失礼)の修羅場となっていて秩序もなにもない。


サービスエリアとパーキングエリアの小型車専用の駐車スペースは日が沈むころから次々と大型車で埋まっていく。満車でスペースをはみだして停めているだけでなく道路上に駐車している。難民ならぬ路上難車生活。

にがにがしく思うけれど、トラックドライバーたちには妙な親近感があって日夜危険と隣り合わせで物流を支えてくれていることへの感謝の気持ちのうほうが先に立ってしまう。彼らの多くは車中でコンビニのお弁当を食べたりパンをかじったりしている。サービスエリアのバカ高いレストランなんかでゆったり食事を楽しむドライバーはほとんど見かけない。

だからご当地のもったいぶったおいしくもないレストランなんかいらないし、吉野家や松屋なんかの街中で支持されている定食屋さんがあったほうがずっと助かるはずだ。


高速料金は深夜割引で1万4700円。ガソリン代1万2千円としてしめて片道2万6千7百円。

新幹線のぞみ料金は東京~小倉間2万1380円。


自宅からの往路は小倉の日明粗大ごみセンターに持ち込む不用品を積み込む。練馬の粗大ごみ収集所のように1枚200円、300円の処理券をべたべた貼ってちまちま持ち込むようなかったるい手続きはいらず、ゲートの入口と出口で車ごと計量器に乗って廃棄した粗大ごみの重さを測る。そして格安の10キロ100円で支払いをすませればいい。引っ越しと片付けでこれまでに千円を超えたこともなんどもある。

自分で粗大ごみを処理場にどぉーんと放り投げる豪快さがたまらん快感にかわる。北九州らしい。

今回はスタッドレスタイヤに履き替え、ノーマルタイヤを4本積んで帰る。コメ20キロ、BDプレーヤー、トースターその他備品多数。ノートパソコン、ブル―ツーススピーカー、バッテリー、着替えなどのマストの必需品を山ほど積んでの移動に加え、滞在地でもそこそこ走る。ていうか相当走る。いつやってくるともしれない地方の路線バスは東京住まいからすると大変なストレスになる。もともと都内では路線バスに乗るのも1年で数えるほどだから。

往復空荷なしの軽トラと乗用車と宿泊設備を兼ね備えたじまんの車両、新幹線なんぞもう長いことのってないし、乗るつもりもない!

作成者: user

還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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