鮮魚コーナーの充実度では日本一ではないかといわれている。
地元の漁船が大挙してここに卸す。真鯛をはじめ魚種も豊富で季節になると穴子だらけになることもある。
なにより、すぐに目の前で捌いてもらえるのがいい。福岡と北九州の中間にあるのも集客に有利で、アウトレットもほんらいならこのあたりが正解だと思う。
ただし、まじめに魚を手に入れたいなら午前中にいくこと。のこのこ午後にいくと台風の後のように閑散として品物がなくなっている。それでもタイミングよく3時ごろ「ただいま○✖︎丸のヤリイカが届きました」と館内アナウンスがあったりする。
腕に覚えのある漁師と漁船が主役の道の駅。もちろん新鮮野菜や加工品ももりだくさん。
「新宮」という玄界灘に面した人気の町が博多寄りにある。
駅前にあの「IKEA」がある。新宿のIKEAの百個分くらい(気持的に)の巨艦店で、はじめていったときに目がくらみ、家のテーブルやベッドが一挙にスウェーデン🇸🇪にかわってしまった。
そして、カインズホームやUNIQLOやニトリが密集していて、もし、九州に家をたてるならここだ、と叫んだ。
新宿にいかなくても繁華街や文化的施設がバランス良くコンパクトにまとまった世にも珍しい都市である近くの博多にいけばいい。
しばらく、新宮の町を走ってみる。
ごちゃごちゃしている。
整った町という感じがしない。
マンションではなく一戸建ての住まいを求めて若い夫婦が福岡や北九州から大挙して移住してきた。開発はおそらく業者任せで道路は狭くまがりくねっている。
国道3号線の幹線道路はいつも混雑しているうえに殺気だった運転をする車が多い。
夢から覚めてしまったのだろうか
「杜の宮」あたりのように整備された地区もあるけど戸建て住宅に庭はなく、コンクリートで固め建蔽率めいっぱいに建てられている。
緑のないあたらしい戸建て住宅があたりいちめん窮屈に雑然と。
業者の勝手な開発に任せて先を見越したまちづくり整備を、グランドデザインを行政は怠ったのではないか。
駅前にドカンとマンションがあって、IKEAがあって、なにも駅前にマンションやIKEAをつくる必要はない。
インフラや街づくりの構想がなく「駅前」のない町。
東京の近郊の住宅地も新宮に負けずにごちゃごちゃしていたがあれから70年かけて駅前や道路整備に力を注いでようやく町らしくかわったところもある。
北九州の八幡西区の整然と開発された本城地区と対照的で、もったいなくも残念な街。
「むなかた道の駅」での車中泊のさいは気をつけないといけないことがある。
3つのゾーンのうち2つが夜間閉鎖される。
喫煙コーナーのように狭いスペース1箇所に集められる。閉鎖される理由も見あたらない。
これははじめての体験だ。
ほんらいの「道の駅」ではなく魚市場に駐車場がついているという印象を受ける。