ずばり、いまがさかりの桃「白鳳」の仕入れ(もうすこしすると桃の王様「白桃」がでる)。
今年は梅雨がなかったせいで桃が大きく育たない。ただ、甘味があっておいしいということだ。
今回、1泊の予定のため行程をかえることにした。遠方から引き返しながらルーティーンをこなしていく作戦にした。
① まず、勝沼インターを下りて早朝6時に国母の甲府卸売市場にある「山中食堂」の偵察、
朝5時からやっている。
この、たたずまい。パイプ椅子、くたびれた座布団、スポーツ新聞、、、
朝から「かつ煮定食」とはいかないから「本日の定食」の「サバの味噌煮」610円を注文した。いうまでもなく実力がいちばん試される品だからだ。
70代後半らしきご夫婦で切り盛りされている。期待は高まる。
しかし、、、、
「汐サバ」が煮てある、、、、、、、、
失意の中、お勘定を、おあいそを済ませる。のどがかわく。
魚市場も青果市場ももうみせじまいの時間。
②そのまま、もっとも遠方にある南アルプスの天然水を汲みにいって(ポリタンク4個)用件をすましておく。いつもひとけのない早朝に泥棒のようにこそこそしながら汲んでそのまま一気に帰途につくというのが定番だった。
昼間は入れ代わり立ち代わりみなさんがやってきて、迷惑になるのがいやだったからである。
ただ、早朝の7時ごろはまだ水くみ場は閑散としている。深夜早朝の暗闇の中と同様、早朝はふつーの人なら水など汲んでいる場合ではないのか閑散としている。
③そのまま引き返し双葉の巨大ショッピングセンター「アピタ」のなかにある無印良品のバーゲン品漁り、書店で気が済むまで立ち読みをする。山下達郎のひさびさのCDも発売中だけど、新星堂のおねえさんに聞くと「いま売り切れで、あす入荷します」とのこと。
④韮崎のJA「よってけしにらさき」で梨北こしひかりを20キロ精米してもらう。(スタンプカードを忘れてしまった)。スーパーで米は買わない。梨北米は名水の里だからそれはお米もおいしかろと思われるだろうがその実力はそれほどでもない。
⑤JAがオープンするのが9時半だからそれまで24時間「トライアル」でオリーブオイルやごま油などまとめ買いする。SEIYUやヨークマートよりずっと安い。
⑥笛吹市の桃の問屋「日の出や」に電話して、桃の入荷状況を確認する。そして、はねだしものがどれくらいあるかを確かめる(これがもっとも重要)。
そして、本日何時ごろ選果場にいけばいいかを聞く。生産者からの入荷によって朝10時過ぎでもいいときもあれば今日のように「午後2時までかかる」ときもある。
そこで午後2時までの工程を再度組みなおす。
⑦地元の酒のスーパー「戸田酒販」でワインを探す。こないだ(先月)の錦城ワインの「生わいん」がまだあっておいしかったため購入。そして、あわせてぬかりなく夏限定醸造の「金麦ペールエール」をワゴンに入れる。
⑥次に富士山が美しく眺められる釜無川ぞいの「ガスト」でもってきたご本「全世界史講義」(古代・中世編)出口治明著を読む。うたい文句に「教養に効く!人類5000年史」とある。「教養」よりも「帯状疱疹」に効いてほしかった。中国の古代「商(殷)」のくだりはじつにあっさりスルーされていた。
(かつてここに、共済組合健康保険証を忘れたことがあった。部下たちにえらそーにえばっていた手前、再発行を願いでることはこっそりやった。)
⑦ほんとうは桃を仕入れてから温泉に入りたかったが引き返す道の順にいろいろ済ませることにしたから、さきに甲府昭和の天然温泉「草津の湯」にいく。「教養」にも効く430円のかけ流し温泉だ。
⑧ほんらいなら温泉の近くの「朗月堂」書店でうろうろするのが本筋だが時間の関係上、また甲府は「山梨の熊谷」、「山梨の日田」、「山梨の久留米」とよばれるほど(ぼくだけがそう呼んでいる)酷暑、炎暑の盆地の町で、さらに桃の「日の出や」のある笛吹市、勝沼は40度超えもある災害級のキケン地域であってできるだけ温泉につかった後は汗をかきたくなかったために極力うろつくのは避けることにした。
⑨途中の巨大ホームセンター「くろがねや」も涙を呑んで通過した。(ようするに東京の自宅周辺には「巨大」といえるホームセンターがないのだ)
⑩そしてようやく「日の出や」で若大将と今年の出来について話す。
贈答品用の送り状を書く。手がつかれた。
さいきん相次いだ「日川白鳳」の盗難の件については「犯人はベトナム人ではないか、メルカリに出品されているとうわさされている。手口も荒っぽく桃の木を切って倒してからもぎ取っている」とのことだった。
これははねだしもの。黒くなったり色が褪せたりしたものは贈答品からはじかれ、半額以下となる。
3箱を持ち帰る。
おすそわけも決まってる。
ここが器量が悪く「お姫様」になれなかったはねだしものコーナー。
どこに問題があるかわからないようなのも。
いちばん多いのが手で触ったあとが黒くにじんでいるもの。
地方発送して数日して受け取ったときにそのわけがわかるようになっているのでは。
一日の仕事が終わったあと。
このあたりは、桃の木、ぶどうの木、そしてワイナリーしかない。
⑪そして、ようやく道の駅へ。
仮眠後、朝3時半に勝沼インターから帰途につく。
車の中は桃のかおりでいっぱい。