どこが悪いのかわからん。もはや打つ手なし。
モニター、ケーブル、電源ユニット、冷却FAN、CPUソケット、パーツ間の配線に問題なし。
悪魔がささやく。
どうせしょせん素人なんだからわたしたちにまかせてくれませんか?
PCデポのしもぶくれの石川ひとみ似のおねえさんのやさしく呼ぶ声がする。
右も左もわからないころ、この平和台店にお世話になった。
一時期山下達郎がこのあたりに住んでいた。
マザーボードを交換しシャットダウンと起動をくりかえすのは解消したが、OSが起動しない。
意地をはらず、PCデポにお願いすれば?
よくがんばったよ、メロス。
もう走らなくていいよ。
人質になっている友のセレニンティウスも許してくれるはず。
車にパソコンを積んでショップに持ち込もうとしたちょうどそのとき、はっと我に返る。
いけない、悪い夢をみていた。
そもそも自作パソコンを「修理にだす」なんざ、これ以上みっともなく、なさけないことはない。
「恥を知れ、恥を!」
落ち込んでいるとき、統一なんちゃらがやさしくこころのすきまに忍び寄る。
大学の学生食堂で一人で食事している学生にサークルを装い声をかけるんだそうな。
上京したての1年生が狙い目だ。
いま、声をかけられたら壷を買うかもしれない(´゚д゚`)
「料金表」をみる。
部品代とは別に26,000円くらいかかりそう。
交換するだけなら猿、自分でもできる。
マザーボードの「ステータスLED」の「メモリ・ステータス」が赤く点灯していて、それはメモリーカードに不具合がでていることを示していることに気が付いた。
トリセツにこのゴマ粒くらいのLEDが4つついていて、なにかしら正常に作動していないときに点灯すると書いてあった。
早く気がつけばよかったか。メモリーカードの不具合は画面がブルーになったりする特徴があるため疑っていなかった。それも「自作PC」の醍醐味ゆうこっちゃ。
ならば、メモリーカードを交換してみることにする。
Amazonは翌日には配達してくれてたすかる。安いうえに深夜であれば当日配送。革命的なシステム。玄関の置き配ボックスが大活躍している。ドライバーも喜んでくれていることだろう。
いままでだといちいちアキバまででかけた。それはそれで楽しみではあったけれど。
ヨドバシ・ドット・コムだと発注後4日目の配送となるため、キャンセルすしAmazonに発注替えをした。
それでも改善しないばあい、こんどはSSDにインストールしたWindowsのOS、あるいはほかに問題ありということになる。
不具合ながらも起動してくれさえすれば、セーフモードでの起動、そしてリカバリー、復元ポイントで復旧などの手が使えるのだがそれができない以上、とりかえるしかない。
メモリーカードに異常がなかったばあい、購入した2枚をスロットに差し込んで8ギガ4枚の32ギガのメモリーにグレードアップする。あるいは息子のための定年を迎えているパソコンの組み換えに転用する。どちらにせよちっとも無駄にはならん。
さいあく、SSDを交換することになる(ソフトやアプリが使えなくなる)がやむを得ない。
データのバックアップはばっちししてあるし、購入したソフトは先方に事情を説明し、再インストールのうえ新しいパソコンにシリアルコードを引き継がせてもらう。
そのSSDもフォーマットし外付けとして使える。
つくづく仕事の繁忙期でなくてよかったと思う。