いま、どはまり中の極道任侠もの。
「日本統一教会」、あらため「日本統一」
高倉健のようにドスはきいていないが、任侠界の「日本統一」をめざす氷室蓮司(本宮泰風)にしびれる。
クールでしぶい。
身長185㎝、東京都足立区出身。Vシネマで人気のシリーズ。
「芸能界喧嘩最強の男」と呼ばれている。
「足立区出身」のひびきがいい。
東京の北部、北東部の「北区」、「荒川区」もいい。
「文京区」や「杉並区」、まして「世田谷区」ではしめしがつかない。
洗練された極道。敬語を使い、いつも冷静でそのときの感情に任せて「国葬」にすると決めたりしない。
たまたま旅先で見たテレビバラエティーにゲストとしてでていたのを見たとき、役柄を演じている気がせず、そのまんまなのではないかという印象を持った。
横浜の不良グループの暴れん坊が神戸に流れ、全国制覇を目指す組の幹部に見込まれて舎弟となった。つねに親分の先を読み、抗争に先手をかける。
たまらん。
四国、九州を平定し沖縄にも勢力を拡大しようと那覇にむかう。
そして、地元の親分のいる「居酒屋」にいき説得を試みる。
この店は「抱瓶」(だちびん)といって、退職後に沖縄を訪れたとき「よさげな居酒屋」を情報誌などもたずホテルのあたりを自分の足で探して歩き回ってようやくみつけた店だった。
若い店長さんといろいろ「アメリカが最も恐れた男・カメジロー」なんかのお話しできて楽しかったなつかしい店。
じつは高倉健さんの任侠ものをみつくしてしまっていた。
だもんで東映チャンネルも解約した。
解約の理由もきかれた。
『健さんもので見るものがなくなったら、生きていてもしょうがない。
「プレイガール」だの「仮面の忍者赤影」なんかみてもしゃーないやろ』と答えた。
こころは石炭を掘りつくした筑豊炭田のボタ山ようになってすさんでいた。
ぐれてやろうと思っていた。
そんなとき、ゴールドジムのおふろの洗い場でとなりの洗い場のにいちゃんからシャワーをかけられたとき、反射的にがんをとばした。(ーー゛)
「すみませんでした」とタンニングマシーンの褐色の肌の若者はすなおに謝った。
ふるちんで大乱闘になって浴槽に沈められるところだった。
やくざがかたぎになるのはたいへんだが、命知らずのじじいがやくざもどきになるのはかんたんだった。
でぶの若山富三郎でも、声の甲高い小林旭でも、けんか上等の渡瀬恒彦でもその開いた穴はうめられなかった。
アマゾンプライムでごっそりまとめて「日本統一」47話をダウンロードした。
すると忘れかけていた明日を生きる希望が湧いてきた。
孫たちには「初代仮面ライダー」や「ゲゲゲの鬼太郎」も用意した。
「改造昆虫人間」として、あるいは「妖怪バスターズ」としてこの混沌として先の見えない社会で生きていく道もあるのではないだろうか。
健さんのぽっかりあいた穴を埋められるのは蓮司、「日本統一」のあんたしかいない。(=゚ω゚)ノ