わけあって実家を売りにだすことになった。
大手と地元の中堅の不動産会社2社に相談する。
大手だから安心して信用のできる業者であるとはいえない。
2社は仲介よりは現状のまま買い取りリノベーションしたのちに転売する、というのを得意にしている。
ご存じのとおり、売買を仲介するとA社はぼくから3%の仲介手数料がもらえる。(片手取引)
そして、A社がじぶんで買主を見つけてくるとさらに買主からも3%の仲介手数料がもらえる。(両手取引)
仲介ではなくA社が物件を自社で買い取るばあい、通常よほどの物件でないかぎりめちゃくちゃ買いたたかれる。
そうではなくて同業者であるB社に仲介し、B社がリノベーションして転売する、としよう。
ここで、A社はB社に対し、
「相場より安く物件を提供してあげるから、そのぶんよろしくね!」という。
お客さん(転売先)はうち(A社)で見つけてくるから、よろしくね(ほかに頼まないで)ということで、B社がお客さんに売却したときにそれぞれから3%の仲介手数料をもらう、いうこっちゃ。(専任返し)
つまりA社はぼくから、B社から、さらに転売が成約したときB社からとお客さんからそれぞれ3%ずつ入る(12%)というスキームとまでいかないがA社にとっておいしすぎる話。B社はA社に借りがあるうえにそのぶん安く仕入れることができたわけだからちゃらか。悲しすぎるのはぼくのみということになる。
① A社は同業者との競争にそなえて相場より高く査定をだし、ぼくがとびつくのを待つ。
② そしてわざとしばらく放置してなにも販売活動を行わない。または、問い合わせがあったときには「商談中」といって物件の内検に必要な鍵の引き渡しをしない。(囲い込み・芸者の世界だけではない)
③ ぼくがまだかまだかと焦りだしたときをみはからって、「いい業者が見つかりましたが、売却金額はかなり低くなってしまいます。」ときりだす。
④ ぼくは「空き家のままでも困るし、お願いしようか」と話を進めることに。
A社はといえば、
ぼくとB社で両手の6%、
専任返しでB社から3%
もひとつ、しゃんしゃん、
A社が転売先を見つけてB社から3%
両手であわの取引が2回!
1000万円で120万円のおおもうけ!
だから、不動産業はやめられん!
現状買い取りは買主が現れないときのリスクがある。
仲介の査定金額は両社ともほぼほぼ同額で、買取のほうは1社は金額の提示があったが、もう1社はいまだ連絡がない。
買取の時はリスクを避けるためにあらかじめ売却先の候補さがしと先方とのあいだで金額の調整をしているのではないかと思っている。
そして、A社とB社の調整相整ったところで連絡があるのではないか。
最初から仲介手数料「12%狙い」でいくのか自ら「リノベーション後の転売益」を狙うか、それは会社の方針次第だけど、ま、どっちもどっちだわ。
仲介のばあい、売りにだしたあとしばらく放置され、しびれをきらすころに「業者が買いたいといってます、ただし、〇〇万円で」と連絡があったらそれは「最初から12%狙い」かもしれないね。
大手業者が「手数料を1.5%にしますさかい」といってきた場合、それは最初から両手取引を想定しているとみていい。
これにはレインズ(指定流通機構に不動産情報の登録義務のないと一般、そして義務のある専属、専任専属の契約がからむ。
レインズにより不動産会社が物件の検索をすることができ業界全体にその情報が広まる。
専任専属ははなから除外する。
不動産業界はいまだ「昭和」らしい。