また走行距離2400キロのハードな行事をこなし、疲れをいやす間もなく立ち上がる。
毎年恒例のほっとけないバーゲンがあるからだ。
かつてはオンワードのバーゲンは駐車場のある大きな会場を借りて開催していたところ、会社のだれがいいだしたのか去年から「おきゃくさんにいっそのこと倉庫にきてもらえ」となって、へんぴな芝浦のふ頭の倉庫にいくはめとなった。
考えてみれば会場の借り上げ、商品の移動にはとんでもなくコストがかかるわけだし、そのぶんお客さんに還元する余地もできるというもの。
ただ、山手線を新橋までぐるっと半周した上にゆりかもめなんぞに乗り換えなければならない。
それでもいく、いかねばならない。しかもバーゲンの初日に!
おめあては「JOSEPH ABBOUD」のぼくにジャストフィットするパンツで、あとはどうでもいい。
平日の初日に行くのは7割引きをめざすためで3割引きでは意味がない。
定価ではとても無理。
バーゲンに土日などもってのほか。
手ぶらで帰ることもあるだろうことは覚悟のうえ。
9時半にゆりかもめの芝浦ふ頭駅に到着したあたりからただならぬ殺気を感じていた。
ドアが開き改札に殺到するおばちゃんたちの。
このバーゲンはおばちゃんのための、おばちゃんによるバーゲンで会場に向かうおばちゃんたちの足取りはまるで競歩のようで、歩いていてめったに抜かされることのないせっかちなぼくと同じくらいの速さだった。
会場の男女比率はおばちゃん9に対しておじさん1の割合だろうか。
そしてそのおじさんたちはどちらかというと「おばちゃんに荷物持ちとしてつれてこられた」雰囲気の気の弱そうな、おばちゃんの奴隷タイプが多く、一目でファッションとはいささかのかかわりもないことがわかる。
ただ、いっぽうで目をぎらぎらさせてビニール袋にありったけ商品を詰めている男たちがいた。
あきらかにバイヤーと思える。
メルカリに出品して転売しようとしているのだろう。
7割引きのお目当てのデニムのパンツ2本と5割引きだけど毛織のスラックス1本をゲットできた(#^^#)
普段着はUNIQLOやLLビーンですますけど毎年1年に1度、こだわりたいものにはこだわりたい。
その場で裾上げをしてもらう。1本1000円。
そこで生じた1時間の待ち時間。これはしかし危険でもある。
ぼくは時間があるとじっとしてられないやつだからである。
これもいい、あれもいいと袋に入れてしまう。アクアスキュータムのパジャマは半額。品質が良く劣化せずとても長持ちすることを実証済み。ただ、このブランドはレナウンが買収したはずだけど、、、その後レナウンが倒産したっちゃ。