その日は快晴。
離陸後いつもの福岡、北九州空港行きと違う南寄りの景色であることには気がついていた。
いつもなら、甲府盆地上空から八ヶ岳を眺めながら飛行していたから。
すると、窓の下に見たことのない白いものが。
あわてて、スマホを取り出す。
本能的に。
あの人やんけ!
「本日は強い偏西風のため高度5千メートルほどを飛行しています」と。時速は650キロ、ノースアメリカンP51ムスタングくらいだな、いつもなら高度1万メートル、時速は1000キロくらいなのにと。
そのとき、ある事故のことが脳裏をよぎった。
1966年3月のBOACの旅客機の墜落事故のこと。
これって?