いま、大手業者がこぞって勧めている。
業者にとってお「おいしい」仕組みだからである。
どうやらターゲットは「団塊の世代」のようである。
大量のカモが続々とやってくる。
ご両親の持ち家かご自身の老後を見据えて選択肢のひとつにする。
友人が契約した。
友人は調布のマンションで鬼嫁の奥さんにいびられながら暮らしていて、一人暮らしのお母さまが亡くなり渋谷の戸建ての老朽化した実家をどうしたもんかと子供たちを交えて家族で相談した結果である。
さて、どうするか。
笹塚の駅に近い実家は魅力的だ。
ただ、取り壊して建て替える資金がないし、70歳を前にしてローンが組めない。
そこで、「リースバック」を利用することとした。
決める前に相談してほしかった。
「リースバック」は契約時に実家を業者に売却し、業者と賃貸借契約を結び本人が生きているあいだその家に住み続けながら家賃を払い続ける、というのが一般的だけど、
友人は実家を取り壊し建て替え、そこに住友林業の家を新築するというものだった。
そして、家賃のかわりに「利息」を終生支払う。
詳しくはきいていないが、
建築資金を業者にだしてもらい、そこに死ぬまで利息(家賃)を払いながら住み続けるという契約だったように思う。
ということは、その新築の土地建物の所有権は業者であって友人はいっさい処分することができないということになる。
それとも業者の所有権は建物のみで底地は亡くなった時に買い取るのか。
であれば土地の価格の70%の権利を持つ借地権者である。
これだと建築資金と土地の価額のバランスがとれない。
あるいは土地建物の名義は友人のまま業者が抵当権を設定する。
家賃が滞った(亡くなってしまい)ときにそこを押さえる。
違わないのは大家(業者)に家賃(利息)を払いながら住ませてもらうという仕組み。
いずれにせよ不動産の所有権を移転させる、ということ。
いずれにしてもなぜ業者が群がるのかを知りたい。
契約時に実家を業者に売却、するさい買い取り額はかなり実勢価格より低く価格設定されているはずだ。
安く買いたたき、利益を得る仕組みには間違いなかろう。
さて、そこで問題。
疑い深いおいらはどうなのよ、と思ってしまう。そもそも不動産を担保にローンを組めばいいんじゃねって。
まず、もっと詳しく確かめることとしよう。
それからだ。
リースバックのデメリットについても言及してある。
りそなグループのサイトでは
リースバックとは?メリット・デメリットなどをわかりやすく解説|りそなグループ (resonabank.co.jp)
業者と契約者双方の視点で説明されている。
いちがいに利用しないほうがいいというつもりはない。
ただ、所有権の移転が行われることから業者が倒産した場合、売却され退去を求められることがある、これはありえないことではない。
また、賃貸借契約である以上更新時に双方が合意しない場合、退去しなくてはならない。