妻の仕事仲間の72才のおばあちゃんから修理依頼で持ち込まれたノートパソコン。
この人たちは「ZOOM」を使いこなしちょくちょく会議をしている。
なかなかやるな。ただ、しゃべるのはおそろしく得意だけど事務所のLANやメール設定などがわからないときなどにはお手上げで無料サポート要員としてぼくにお声がかかる。
今回のSOSは「ZOOMで相手の顔は映るけれど自分の顔が映らない」というもので、泣きが入った。
修理店に依頼してもいいのだけど「情弱」の高齢者がカモにされ高い修理代を請求されるのがおちだ。
持ち込んだ時点で数万円が確定、さらに修理で何万がかかる。
マイクロソフトの「Surface」はよくできたPCでこの人が何を買えばいいか悩んでいるときにこのPCを迷わず勧めた。
妻によればおばあちゃんは「パソコンのカメラが壊れた」と泣いていたらしい。
勧めた手前、どげんかせんといかん。
優秀なスタッフを派遣したのに、仕事をしない、ろくでもないやつをよこしやがって、といわれたも同然で真摯に受け止めた。
マイクロソフトのPCがそんなにやすやすと壊れるはずがないのであって、「壊れているのはカメラじゃなくて壊れたと思っているあんたのほうだよ」といえないけどいいたい。
どこか高齢者に対し、さらに機械の苦手な女子たちを見下しているところがあってぼくは政治家やビッグモーターやジャニーズ事務所の記者会見の時に経営側で同席していたら何をしゃべるかわからない、岸田の長男みたいに寿司屋に行ったら何をするかわからない、ゴルフならぬ「マイクロソフトに対する冒涜だ」なんだ発言するかもしれない炎上間違いなしの男だ。
ただ、「壊れているのはあんたのほうだよ」を証明しなくてはならない。
これがけっこうやっかいだった。2台のPCで不具合の状況を確認する。相手は映るが自分の映像はまっくらやみ。なるほど。
まず、疑ったのが、
1 「ZOOM」のアプリに不具合が生じているのではないか、いったん削除してあらたに正規のサイトから最新版をインストールしてみる。
→ 解決せず
2 したらば、次は何を疑うべきか。もちろんおばあちゃんだが、それはひとまずおいておく。
次に「カメラ」のプロパティーを開いてみる。
「正常に作動しています」の表示で「詳細設定」でも異常なし。
→ 解決せず
3 しだいに汗がにじんでくる。「フロントカメラ」を見つめ、われ、じっと手を見る。
あれやこれや、試してみるが → 見つめるだけでは解決せず
4 カメラの物理的な毀損は考えにくいため、いっそのこと、PCを「出荷状態にもどす」をやっちまおうかと思った。「コントロールパネル」でも解決策が見つけられないし弱気になったのである。
ただし、やってもいいけどまたデータはバックアップしておくとしてもいちからワードやエクセル、その他のアプリを入れなおさなくてはならない。
いままでのぼくなら迷わずそうしたろう。でも、いまのぼくはちがう。「NEVER SURRENNDER」のチャーチルだから。
5 どこまでも闘う、浜に上陸して、地上で、市街で、丘で戦う。ぜったいに降伏しない。
こんなときは「デバイスマネージャー」でいま、カメラがどんな状態であるかをまず確認する。
トラブルが生じているときはそのデバイスの横に「工事中のマーク」がつく。
いや~なかんじのが。
最近ではWindows11のアップデートの時にこのPCではセキュリティーに問題ありで苦労させられた。
今回このマークは表示されていない。
パソコンの中ではいろんな人が働いていていろんな仕事をしている。
システムさん、映像さん、音声さん、通信さん、倉庫さん、いきものがかり、それぞれが力をあわせて小さな体でがんばっている。
残業も多く、オーバーワークでがんばりきれないときもあろう。パソコンだもの。
ここにはないがSurfaceでは内蔵「カメラ」のデバイスが表示されている。
そこをのぞいていってわかったことは「カメラ」は正常だけど、「カメラを動かすアプリ」がどうやらうまく機能していないのではないかということで、
そんな悩みを解決するときのためご丁寧にも「以前ちゃんと作動していた時のアプリを使いますか?」という項目があって、そこにチェックをいれると「以前ちゃんと仕事をしてきたときのスタッフに仕事をさせます」を選べるようになっている。
すごい機能だわ。
どうして、突然機能しなくなったのかそこまではわからないが、その時のためにリカバリーする機能が備わっている。ということはちょくちょく不具合がでるゆうこっちゃ。
ようやく正常にもどる。ぼくのやさこわの顔面凶器がしっかり確認できる。
朝の大切な時間に2時間くらいかかってしまった。
さいきん、「悪いのはあんたでわたしは悪くない」みたいな人が増えてきていると思う。
世の中に余裕がなくなってぎすぎすしている。
ぼくがパソコンにかぎらずいろいろお手伝いしたときに、
感謝の気持ちを全身で表現するする人もおれば、あたりまえのようにさらっと流す人もいる。
子犬のように転げ回る人もいた。
みんなに転げ回ってもらいたいとは思わないけど、してあげたことは忘れるようにしてはいるけれど、なんだかね。
「自分を自慢する」やつと「恩にきせる」やつをぼくはまったく信用していない。
おまえがすごいやつかどうかはぼくが判断する、おまえじゃない。そして「あんときやってあげたじゃないか」は打算的で見返りを期待するうすっぺらで心が貧相なやつ。
ふたりほど思いあたる。
「自分を自慢する」は「恩にきせる」とひとりにセットになっている場合が多い。
SurfacePro7ははじめてUSBのC端子が採用された数年前の画期的なモデルだった。
今月リリースされたi-PHONE15はあのアップルの独自規格で汎用性のなかったサンダーボルトにかわりC端子を使用することになった。朗報だ。
直接USB、HDD、さらにはSSDまで接続できるようになったという画期的なニュース。ただ、買い替えは来年。
どんどん高くなるけど、そのぶん稼いで手に入れる。