離婚するのは理由があってのこと、自分が立ち上げた会社が倒産するのも仕方のないこと。
一般的には子供は元妻が引き取り、ひとりぐらしとなる。
学生時代のゼミ生が孤独死した。
ポストに新聞がたまっているのを不審に思い隣家の人が通報した。
5人のゼミ生のうち2人はずっと独身で孤独死した彼は離婚後一人暮らしだった。
最難関校を受験し2浪のすえわが校へ流れてきた。
本をよく読んでいたしゼミのリーダー的な存在だった。
優秀で行動力もあったから就職した大手企業ではあきたらず起業した。いわゆるスピンアウト、というやつだ。
業種が通信機器の関係であったために、その変化とスピードについていけず破綻した。
大手企業で秘書をしていた女性と結婚した。美しいひとだった。
新宿3丁目の「雪園」という中国料理の店で食事をした。「秘書」だからいい店をたくさん知っていて、「黄にら」の炒め物を勧めてくれたのを覚えている。
その後富士山麓にある「別荘」でバーベキューしたり伊豆の西海岸「大瀬崎」で泳いだりした。
家族ぐるみで神宮の絵画館前にあった会場で「屋外バーベキュー」を楽しんだりつぎつぎといろんなことが思いだされる。
孤独死は悲惨だ。
一人暮らしになる理由はいろいろあろう。
離婚しなくてもふつうはおとうが先に亡くなるわけだから高齢のおばあちゃんの一人暮らしはあたりまえかもしれない。
我が家のお向かいさんは「おばあちゃんの一人暮らし」でたまに息子と娘が孫を連れてやってくる。
でも、近くに住んでいるわけでもないから心配だろう。
先日転んで骨折してからみるみる小さくなった。
だから、「なんかあったときは、まずうちに連絡するように」と伝えた。
「車もあるし、自営業で緊急時には動けるから」と。
そして、隣のアパートには(おそらく2K)ともに団塊の世代くらいの高齢者男性が2人住んでいる。
無職の先輩は家賃が6万円くらいだから年金だけでは苦しかろう。
もう一人の朝方4時ごろ出勤する男性が住む部屋の以前の入居者はやはり高齢者の一人暮らしでおそらくそこで亡くなったとみている。関係者があわただしく出入りしていたから。
身近になった孤独死。
ぼくの場合、孤独死がいいと望んでもそれは無理なこと。
二世帯住宅で7人が同じ屋根のしたで暮らしている。
「第一発見者は孫の小学生の男の子」かもしれない。
知らせを受けて彼の密葬をした元奥さんと長男の悲嘆は察してあまりある。
きつすぎる。
ゼミ生にはあと二人孤独死の候補がいる。