家の中でうだうだしてないで、でかけよう、とアキバにいった。
外国人やチャイナがうじゃうじゃいてどこも賑わっている。
あの頃に戻った。
そして、ルーティーンとなっている店巡りをして掘り出し物を探す。
ラジオ会館の海洋堂東京ショップをてはじめにイエローサブマリン、そしてハマダ電機、あきばおー0(ゼロ)号店、2号店、3号店(特売品が店によって違う)、カプセルトイの専門店(がしゃぽん)の2店舗、、、
あとは岩本町に続くストリートを抜けていく。
「あきばおー」はじつのところ激安な一方ジャンク物も多くならび、それがそれでおもろいのだけど、980円の「スマホマルチカード」なる地雷商品に手をだしてしまった。
i-PhoneとPC、SDカード、C端子でデータがやりとりできるものだけど、それにはアプリのインストールが必要で夜明け前からいじっていたところ、
とつぜん、i-Phoneの画面がフリーズしてにこりともしなくなった。
仮死状態になって。
使えるのは電源ボタンと音量の上下ボタンだけということになって、ありきたりの救助作業はしたものの、いっこうにらちが明かん。
スマホでおばあちゃんたちとラインのやりとりするくらいならまだ、いい。
こちとら仕事で使っておって、このスマホは一本しかない橋で物流の生命線といえるものだ。
パソコンでスマホのかわりはできない。
ネット上ではそんなことくらいわかっておるわいくらいのありきたりのお助け情報しかなくお手上げとなった。
空を見上げ(真っ暗だけど)、両手を見つめ、ためいきをつき、あさってからの伊豆旅行のことを案じ、、、、
そして、悔しいけれど修理業者のサイトを転々とし、しかたなく練馬のSEIYUの中に入っている当日の朝11時に予約をいれた。
ただ、そこで大丈夫だろうか(練馬くんだりで、失礼!)と不安になり、池袋の店の情報もしらべておいた。
ただ、ねぇ、高いのよ。修理代が。
ぼくのProMax14はとくに。6万円以上かかると書いてある。
ひょえーっとなって、だったらいっそのこと中古を買ってそこにSIMカードを差し込んでつかおうかとも考えた。i-Phone11あたりだと良品が6万円くらいで買える。
ただ、そこには電話番号とSoftBankとの契約情報しか入ってなくて、いちからまたアプリをインストールすることになる。
いやだ、いやだ、と駄々をこねる。
業者にかけるしかない、まかせるしかない、と自分を納得させようとするが、あきらめきれない。あの子のことが忘れられない。
そのとき、また、「じぶんでなんとかしてやろーじゃねーか」と思い立つ。
ぼくが長男だったらあきらめていたろう。3人兄妹のまん中で、しいたげられてきた家庭内環境だったからこそ「やらまいか」のこころがうづいてきた。
そこはネット社会。ヒントか解決策はさがせばあるはずだ。
「検索能力」がこれからはカギを握る。
このサイトならいっぱつかもしれない。
でも、やたらといちばん上に表示されて(SEOを駆使してうざい)いるし本能的に困っていることにつけこんで料金を「ふっかけている」予感がしてやめる。いかにもあなたによりそっていますと親切そうに近づいてきている感が雰囲気にでていて。(そうでなかったらごめんなさい)
探しに探す。
これはどうやろ?
「問題は自宅でも対処できる」
無料版をダウンロードして様子をみてみる。
これは「i-tunes」を使ってi-Phoneのファームウエア(基本アプリ)をダウンロードしてアプリによる不具合を修復しようとするものだった。
あきばおーの商品のアプリをインストールしたためにそれがなにかと競合か戦いか、意地の張り合いをしているとみていたため、これならひょっとしていけるかも、と思った。
「i-tunes」はもう過去のものという思いでいたから「へぇー、あのi-tunesで」と見直した次第。
接続するとぼくのi-Phoneを認識し、まずはこの作業に導かれる。
途中「i-tunes」アプリの修復を求められ実行する。
すると、ファームウェアのダウンロードを開始する。
ダウンロードを終え、さあ、いよいよ修復の開始だと勇躍して力こぶつくってまっていたそのとき、
あのー、ここまでは「無料版」でいいんですど~、と突如有料版の購入画面となる。
もし、データやアプリがそのまんまなら、3マンでも4マンでもよか、とまじめに思っていたぼくは5千円など安いもんとぽちっと押した。
お店に入ったはいいが、さてこれからが本番というときに、「いらっしゃいませ、ぱぱ、これからは別料金よ」といわれたのに等しい。
もう部屋に入ってコートを脱いで腰かけているときに、あんたはんはほな帰りますといえまっか?
「ほんまに5千円でええんでっか?」
ダウンロード後にことが終わり無事復元。
なにもなかったかのように今日もまた日が昇る。
疑い深いぼくはさいしょ、このお助けサイトがぼくをねらってわざをしかけてきたのかとも疑った。
でも、もともとぼくはショップで修理してもらうつもりだったし、この会社は依然世話になったサイトの運営会社でもあったし、黙って「ありがと!」といえばいいんよ、と思い直すと同時にあらためて感謝することになった。