
相互?関税で投資家はこの先不透明な投資環境におびえたちまち株価暴落。
きまぐれなこの男、
「関税」障壁で失われたアメリカの産業が復活するとでもまじめに思っているのだろうか?
中国からの輸入を圧迫することで、
輸入品と同じものをアメリカ国内に工場をつくって同じような値段で製造できるとでも思っているのだろうか?
日本車より優れた自動車をGMやフォードがつくれるとでも思っているのだろうか?
世界27位のUSスチールが新日鉄の支援なくして再生できるとでも思っているのか?
全世界的なサプライチェーンに打撃を与えることは、結果的にアメリカの利益にならないことがわからないのだろうか。
まちがいなく「関税」では解決しない。
少なくとも混乱のなかのトランプ政権下の3年でことが解決しないことは明白だ。

保有している株はいくら暴落しても売らない。
含み損の額はこれまでの売却益にくらべればわずかなこともあるけれど、
いまの暴落はパニック売りだと冷静にながめていて、
時間はかかるかもしれないがいずれもどると静観している。
かならずもどる。
昨日「三菱重工」株を絶好のチャンスとみて買い増しした。
アメリカはインフレになる。
関税を払うのはアメリカの輸入業者であって、中国や日本ではない。
中国で生産されているiPhoneは最上位機種が33万円となる。
いま、関税をあげたからと言って、アメリカ国内でiPhoneの生産、組み立てはできない。
工場を建て、従業員を集め、生産ラインを稼働するのには最低3年はかかるだろう。
衣料品や雑貨は東南アジア、ベトナムからの輸入が大半。
輸入品だらけのアメリカの自動車産業はより苦境に陥るだろう。
孫さんのようにアメリカに11兆円の投資をする投資家もいるが、その成果が現れるのは当分先のはなし。
少なくともトランプ在任中にはほぼ100%見込みがない。
きまぐれで、思いつきで、声が大きく威勢が良いだけの無知で無謀な大統領を選んだのはアメリカ国民だから仕方ないといえば仕方ないがほかの国を、世界を巻き込むな。
このさきのトランプの退任後の景色を想定しながら経営者は判断するわけだから、いま工場を建設するというリスクはとれない。
いまは「円高」だけど、
いずれ円安に振れていく。
関税で円高になることはない。
43年前、研修でアメリカ経済の講義を受けた。
そのころ日本車がアメリカを席巻していて、デトロイトで自動車の工場労働者がハンマーで日本車を叩き壊すニュースが流れていた。
講師は「アメリカというのは寛容な国でこれだけ日本車を輸出してもそれを許すような、おおらかというか、度量のひろい国だ」というようなことを述べていた。
たしかにトランプのいうようにアメリカの産業は市場を開放することでながきにわたって蝕まれてきていたとはいえる。
ただ、その事実は本来発展途上国向けの、あるいはアメリカの独立戦争のころの武器だった「関税」ではぜったいにかえられない。

ともあれ、今回の暴落はこれはコロナなどの天災、災害ではなくトランプがやらかした人災で自由貿易の破壊とサプライチェーンの切断予想によるものだから、気まぐれトランプが心変わりしないかぎり、あるいは政権交代を待たないかぎり株価はもどらないかもしれない。
それには何年要するかわからない。