
旅館に泊まって、「夕食はいらない」という外国人観光客が増えているとのこと。当然だ。
夕食に豪華なお膳や料理をいくつも提供されてもほとんど残してしまう。
もうずっとそうだった。
40年以上前から旅館の料理はいらないと思っていた。
食べたいものを少しいただければいい。
外国人にとっても、見慣れない、得体のしれない食材と料理はみながみな口にあうはずもない。
しかも、これでどないだすごいだろと、懐石料理やひくひくする刺し身なんかをずらっと並べられてもただただ困惑するだけだろうことは容易に想像できる。
いい旅館であっても半分以上は口をつけなかったから(箸をつけたら残さず食べないといけないと思っている)、旅館にも申し訳ないと思うようになった。
お膳を下げてもらうときに、頭をさげて。
だから、自分で料理をするコンドミニアムタイプのリゾートマンションを借りるか、バイキング形式の宿の二択となって久しい。
いま、石和のバイキング宿に通うようになった。
石和は団体旅行専門の品のない猥雑な温泉街という先入観があってずっと素通りしてきたけど、ここへきて業態に変化がみられる。
勝沼産のワインが赤白飲み放題がなによりうれしい。
この宿のおかげで「車中泊」が減ってしまった。
ただ、「ワイン飲みほー」がなくなったらそれが縁の切れ目となる。
この宿は「ハーフバイキング」制をとっていて、5品ほど宿の用意した料理が提供されるのが特徴だ。「なし」は選べない。
それは老舗ホテルの調理人の矜持というか、うちの宿にお泊りいただいたからには精魂込めた料理をめしがってくださいというプライドであり心意気でもあり、それは無下にはできない。
それでも何品かは箸をつけず、まかないにでもしてもらおうとそのまま下げてもらっている。
夕食こそ宿の腕の見せ所。
ただ、お寿司はお寿司屋、うなぎはうなぎ屋、てんぷらはてんぷら専門店でいただきたい。
記事にもあるように、
外国人観光客、というか旅行者は、
「こんなん食べに日本にきたわけじゃない」という気持ちでいるだろうことが痛いほどわかる。