「飼育」1961年 監督 大島渚

倒産した新東宝の流れをくむ4か月で消えていった幻の映画会社「大宝」。映画を以て生き方や主張を表現していこうとする独立映画の見ごたえのある超レアものだった。

わたしは商業主義的、工場生産的でない映画を評価したいし、その雄である「新藤兼人」監督を尊敬している。まるで戦国時代だったかのようにその優れた作品群は終戦後からテレビが普及し始めるこのあたりまでに集中している。

監督大島渚、原作大江健三郎、主演三国連太郎。


終戦間際の西に八ヶ岳を望む南相木村が舞台。

山中に落下した米軍機の黒人搭乗員ひとりが村人に捕縛、監禁される。

憲兵からのしばらく監禁せよとの指示を受け、この黒人兵の扱いをめぐり村中に混乱が生じる。

村にたった一人の捕虜が投げ込まれたことをきっかけに

表向きは静かだったこの寒村の庄屋の鷹野家の主人三国連太郎と小作人、若者、東京から疎開してきた母子たちのあいだでの過去からの鬱屈した憎しみ、男と女の愛憎、差別などを徐々ににあぶりだしていくことになる。


結局黒人兵は三国により惨殺されることになるが、村人が始末したのも同然だった。

村人のおばさんは黒人兵を疫病神とみなして、

「こんなくろんぼ、はやく殺してその黒い肉を町にもって(売りに)いけばいい」と吐き捨てるようにいう。

ぼくが5才のときの映画だからこの子たちくらいか。

昭和のっぺりした顔だちのこどもたちがうようよ。

大島渚監督らしい強烈な描写。

そこへ、終戦の知らせがとどく。

村人たちはなかったことにしようと火葬にするが、とりかえしのつかない傷を村に残すことになる。

「本作で鷹野家として使用されたの南相木村古民家は、お笑いコンビはりせんぼんの近藤春奈の母方の祖父の家である。」とのことである。Wiki

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還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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