陸軍は飛行機乗員のうち、操縦にあたるパイロットを「操縦者」と称し、さらに偵察、戦技(機上射撃)、機上通信などを行う同乗者を含めた総称として「空中勤務者」と定義している。
海軍では飛行機乗員のうち、操縦にあたるパイロットを「操縦員」と称し、さらに航法、通信、爆撃、射撃、写真撮影、観測などを行う同乗者を含めた総称として「搭乗員」と定義している。以上Wiki
横山やすしはパイロットと自分との違いを、
お前は「操縦士」、わしゃ「漫才師」、
そしてその違いを、「空中勤務」か「地上勤務」かが違うだけや、
あいつら落ちたら死ぬけど、わしらは人気が落ちても死なせん、と。
現在、旅客機では「搭乗員」で統一している。つまり、海軍の呼称を受け継いでいる。
ところで旧日本軍の飛行関係の階級の呼び名も陸軍と海軍では違っている。
陸軍はドイツを、海軍は米英を歴史的に模範としてことで足並みはそろっていない。
ヒットラーは日本軍から武器の技術の供与を「陸軍」と「海軍」それぞれから求められたことにあきれている。無駄な金を支払うことになるからと。
ダイムラーベンツのエンジンと航空機の機関砲をめぐって。
少尉以上大佐までは陸海呼び名は同じ。
ゼロ戦の撃墜王の坂井三郎さんは「上飛曹」だった。
「大空のサムライ」では「下士官」の尉官と自分たち二等兵からのたたきあげとの宿舎や食事の待遇の違いを思い知らされる回想が綴られている。
それでは「上飛曹」は海軍では「曹長」にあたる。でも「尉官」ではない。
その下の「一飛曹」(いっぴそう)は「軍曹」、サージェント、米兵は「サージ」と呼んでいた。
「二飛曹」は「伍長」。
「軍曹」と「伍長」は新兵にとって神様のような存在でたいてい「鬼」がつく。
「硫黄島の砂」のジョン・ウエインも「鬼軍曹」で、日本軍守備隊と死闘をくりひろげる。
佐官の最上位である「大佐」は「カーネル」で、ケンタッキーフライドチキンのサンダースおじさんは
雲の上の存在で、道頓堀に投げ込まれるなど軍法会議では死刑になるところだ。
しかし、彼は軍隊経験はあるものの、どうこういうつもりもないが階級としては「一兵卒」で終わっている。
ところがフライドチキンの世界では「大佐」どころか「元帥」に値する。「ジェネラル」でマッカーサーと同じひな壇にならんでもらわないといけない。
GHQ「フライドチキン日本占領計画」のヘッドクオーターの最高責任者である。
ただ、「唐揚げの聖地中津」では軍を進めるも難攻不落の「中津唐揚げ」要塞を攻略できず撤退した過去を持つ。
おとうが6才の時に亡くなり苦労したんだ。
「飛行兵長」(ひちょう)は「兵長」、
「上等飛行兵」(じょうひへい)は「上等兵」、
「一等飛行兵」(いっぴへい)は「一等兵」、
「二等飛行兵」(にひへい)は「二等兵」
戦闘機の世界でも、
陸軍は一式戦「隼」、二式戦「鍾馗」、三式戦「飛燕」、四式戦「疾風」、五式戦「五式戦」(まんま)、やはり「鳥」の名前だと自由自在に飛び回れるのはいいけれど攻撃力という面でのイメージがいまいちとなったのだろう、だったら風のほうが速く威力がありそうと判断された(のではなかろうか)。いっぽう陸軍の爆撃機には勇ましい「龍」の名がつけられた。「呑龍」、「屠龍」、これでは「龍」は吞み込まれたり、屠られたりするほうじゃね。「飛龍」ならキングギドラ。高速機で1トンの爆弾を搭載できた「飛龍」は宙返りさえできたがしまいには特攻機にまで使われた。
海軍はゼロ戦のあとは独自路線を歩み、大戦末期には「電気」の「電」が大好きとなる。
「雷電」、「紫電」、「紫電改」、「震電」、「閃電」、名古屋製作所でつくられた機体は「愛工大名電」となり、搭乗員はもちろん工藤公康上飛曹。
海軍の艦艇の世界ではまずは戦艦に「大和」、「武蔵」、「信濃」、「長門」と国名が用いられ、巡洋艦では「松島」、「厳島」、「橋立」、「足柄」、「最上」とか日本の観光名所絵はがきみたいなラインナップとなる。いっぽう数の多い駆逐艦の世界ではネーミングに苦労したらしく樹木や月や風、季節の呼び名などあらゆるものが動員されている。
「木」シリーズではめでたい「松」、「竹」、「梅」は当然のように、「桃」や「桜」、「楓」、「柿」なんかまで網羅されている。
かわいらしい名前の駆逐艦の「桃」だからとばかにしてはいけない。
クラーク・ゲーブルの潜水艦もの映画の傑作「深く静かに潜航せよ」では豊後海峡を通過する米潜水艦に恐れられた駆逐艦「モモ」として登場している。
しかしながら「松型」の4番艦「桃」は実在するもこの映画の海域で戦闘をしていない、、、
映画の中の駆逐艦の乗員も「スイチュウパクダン、ジュンピセヨ」とか戦後の戦争映画にありがちなへんな日本語を話す東洋人たち。
アメリカ映画ですから、そうむきにならんでも。