2018年4月9日

「老いる」ということ「寿命生活費赤字額決定説」

統計局のデータによると平成28年の平均寿命は男81歳女87歳となっている。おやじは現在61歳で20年刻みの競馬ステージでいうと第4コーナーを回った、ことになる。ゴールに向けての最終レースに入ったわけだ。


第1ステージは生を受けて成長と学校での日々、第2ステージは大学、就職、結婚、仕事に追われながらの子育て、第3ステージは仕事中心で、子供の教育にもお金のかかる時期。そしていま第4ステージに突入。定年退職して表向きはリタイアしたことになっているが、実はこれからが自分の生活のはじまり。いままで幼稚園からはじまる集団生活を余儀なくされてきた。「生徒として給与生活者として組織の目的に従い」「何時までに登校・出社・出勤・下校・退社」しなければならなかったのが第4ステージではそんな縛りから史上はじめて解放される。休日は掃除や洗濯、買い物など「生活の再生産」で多くの時間を取られて純粋に自分のために時間を使えたわけではない。子供たちも就職・結婚し手が離れ、満員電車、曜日からも解放される。


年号も改まった。はたぼー元年」。本日ははたぼー2年4月9日。ご崩御のときまで。これからは自分をアレンジして、自分の身の丈に合った暮らしをする。仕事はするがそれこそ「ライフワークバランス」をとって忙しすぎる暮らしは追わない。先日3年前に退職しスタッフを4人使い事務所を開いている先輩と話す機会があった。とても忙しそうでかなりの稼ぎがあるようだったが、これでは何のために定年を迎えたのかわからない、と正直思った。収入も飲み会も激減するけれどそれはいたしかたないと割り切る。


第4ステージはあくまで統計上の余命20年で、じっさいは数年で終わるかもしれない。それはそれでみっともなくじたばたせずに甘んじて受け入れるつもりだ。この2年間、90歳になる車いす生活の母の見舞いに介護施設に通っており、日常的に「老い」を目にしている。老いは避けられない。自分の老後の姿と重ね合わせる。


定年を迎え、退職金を手にした人たちがかならずやる作業。貯金資源の枯渇問題(代替エネルギーを考慮しない場合)。巷間では60歳以上は月30万円、70歳以上では月20万円の生活費が必要という。「はたぼー2年」の今年9月から65歳になるまで特別支給の年金が月13万円、65歳からは月20万円程度の年金が支給されることになっているが、当分のあいだたくわえを取り崩しながら暮らしていく。年金は今後減額されていくのだろうし、75歳からの後期高齢者医療の保険料も死ぬまで払い込まねばならない。子供たちに財産を残さない代わりに老後に金銭的な負担をかけない。すると、おのずと何歳まで生きていたらいいかが決まる。これを最適生存年齢といい、不動産はそのまま相続させるとして貯蓄を取り崩して0になるときまでの年数を求める。最近のベストセラーは「君たちはどう生きたらいいか」(吉野作造著)であるが私もこれにあやかって「おやじは何歳まで生きていけばいいか」(はたぼー著)を上梓するつもりである。


ここからがファイナンシャルプランナーとしての試算。仕事をしない限り定年後が手持ち資産のピークで以後生活費から年金を引いた残りが持ち出しとなる。計算を簡単にするために臨時的な支出を度外視する。かんたんな計算だが、

預貯金証券類時価総額÷月々の生活費の赤字額の絶対値=あと何か月生きていけるか月数

となる。いうなれば生存費の損益分岐点で分岐点を超えるとその分岐点を境にそのままお荷物じじいに転落してしまう。かつてマルクスは資本家側の論理に基づき「賃金は生存費により決定される」(労働力再生産費説)を唱えたが、おやじも自分勝手な理屈に基づき「寿命は生活費の赤字額により決定される(寿命生活費赤字額決定説)を発表した。ただ、たとえば分岐点が80歳と算出されたとすると、気の弱い私としては80歳が近づいてきたら、おちおち年をとってはいられなくなるし、もし80過ぎて生きていようものなら朝の目覚めとともに罪悪感に苛まれることになりはしないか。年金制度がこのまま維持されるなら最低の生活費は保証されるものの2か月に一度の年金支給日を待ちわびるじじいとなる。


人生そんなにかんたんなものではなく、想定外のいろんな事態が待ち構えている。「臨時的な支出」である。これがちゃぶ台をひっくり返す。(災害・災難・女難等を除く)

衝動買い  ハンズマンのCMにもあるように、庭いじりをしているおじいさんが「くわ」を買いにいくと言い残しハンズマンにいったはいいが「トラクター」を買ってきてしまいおくさんを驚かす。

孫の誕生  財布が娘夫婦に組み込まれる。「子育ては終わった」など幻想を抱いてはいけない。

プチ家出の習癖  ふらっと突然この期に及んで自分探しの旅にでかける

まだまだ、あるわ、あるわ、人間だもの!


Comments

1 thought on “「老いる」ということ「寿命生活費赤字額決定説」

  1. 今回の文面は大変興味深く拝読致しました。
    60オーバーの我々は勤めていない限り貯金と年金しか頼りになりません。
    家計診断などの記事も前以上に鋭く突っ込みをいれながら読んでおります。

    最適生存年齢…でも、ハタボー殿。
    月に掛かるお金が30万というのは夫婦2人での生活費です。
    ハタボー殿の奥様もきっと年金が貰えると思うのですが、それを合算するとハタボー殿の最適生存年齢は先日ギネスに認定された北海道の男性を大きく超えて200歳にも300歳にもなると思うのですが…

    尚、上梓されました折にはサイン入りでプレゼントしてくださいませ。
    使い道?
    これから考えます。

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