まず中学の理科のおさらいからしないといけない。W=V×A。消費電力=電圧×電流。日本の場合、電圧は100Ⅴだから消費電力1000Wのドライヤーだったら流れる電流は10Aアンペア。12Vだと240Wなら20Aの電流が流れる。これで復習終わり。このBWHならぬWVAを掛けたり割ったりの計算となる。
車載したサブバッテリーは米国EnerSys社製のRB-40(レッドボックス)で42AH(20時間率)という規格。これはどいうことか。「20時間後にバッテリー電圧がフル充電の状態から10.5Vに降下した時までの総放電電流をバッテリー容量とする表示」。日本国内の自動車用のバッテリーは「5時間率(5HR)」を採用しているが欧州車用は「20時間率」となる。
車のバッテリーの電圧は12Vと24Vの2種類があって、トラックなどは24Vを使っている。鉛蓄電池のバッテリーはいくつかのセルに分かれており、セルひとつあたりが2Vの発電量、それが6つあるのが電圧12Vバッテリーとなる。
車内でPCやTVを使う場合はシガーソケットに「インバーター」という直流12Vの電気を交流100Vに変換する機器を差し込んで使えるようにしなければならない。最初から車専用の12Vで作動する冷蔵庫、ライトなどもあり。
さて、この42AHのバッテリーはどのくらいの時間電気製品が使えるかざっと計算してみる。42AH(20H)は20時間率42アンペアアワー、と読む。2.1Aの電気製品を20時間使える、4.2Aのものなら10時間ということらしい(間違っていたら指摘してください。ただあくまで理論値で電圧電流が大きくなると使える電気は少なくなるとのこと。(キャパの50%~70%くらいを見込めばよいとか)キャンピングカー専用。充電時間は100Vで16時間~24時間。充電状態の目安は12.84Vで100%、12.48Vで75%、12.21Vで50%。通常のバッテリーの半分くらいの大きさで横にして取り付けることができる。
サブバッテリーは満充電のときに12.6V~12.8Vで安心して使えるのは11.5V以上、10.5V以下まで電圧が低下すると使用を中止しなければならない。
これからご紹介するエアヒーターはドイツの「エバスペヒャー社」製で消費電力は弱中強でそれぞれ8W,10W、22Wとなる。(12V)
燃料の消費量も同様に弱中強でそれぞれ0.12ℓ、0.16ℓ、0.24ℓ、となり、中であればわずかガソリン1ℓで6時間もつ計算となる。これをエンジンをかけっぱなしにしてヒーター使うと5倍のガソリンを消費するといわれており、ガソリン代だけでなく環境への負荷など地球環境にもやさしいといえる。燃焼後の汚れたガスは車外に排出され暖気のみ車内の助手席のダクトから吹き出す。温度も細かく設定できる。
このエアヒーターで中と強の平均的な使用をした場合、1.6A(アンペア)の電流が必要となり、さきほどの42AHのサブバッテリーであれば42÷1.6=26時間使用可能ということになる。小型の扇風機18Wのものだと1.5A。T-falの湯沸かしポット1,250W、電子レンジ500Wなどは使えない。PCなどの弱電が中心。
サブバッテリーには充電器(オルタネーター)が必要で走行中エンジンでチャージしてくれる。太陽光パネルへの端子もある。今後導入を検討。これもスウェーデン社製。アウトドアはやはり欧州が進んでいる。
さらにサブバッテリーだけで満足しないのがおやじのこだわり。ポータブル電源。
60000mAHとあるけど60AHのこと。容量は3.7V/220WH。つまり220WH÷3.7V=59.459→60AH。3.7Vで220Wのを60時間使えるということ。12Vで換算すると220WH÷12V=18.33AH→サブバッテリーの42AHの43%相当がこのポータブル電源の容量という理解でいいのだろうか。
100V、12V、USB対応。ただし一度に200Wまで。2.5㎏と軽量でらくに持ち運べる。携帯用のソーラーパネルで充電もできる。今後導入を検討する。サブバッテリーの42AHと比較すると、「3.7Vで220Wのを60時間使える」ならば「12Vだと18Wの扇風機は27時間使える」ということか。だんだんくどくなってきたが、続けなければならない。小惑星に太陽電池でロケットはやぶさを飛ばす技術者の苦労はいかばかりか。テントサイトなど屋外での楽しみがひろがる。災害時の電源確保にも。アマゾンショップで21,894円。ほかに電圧計2,838円とこだわりおやじの出費は果てることなく続く、、、
サブバッテリーは外部電源100Vで充電しなくても高速道路を2時間ほど走ればフル充電されるようで、チェッカーで測ると13.3Vを示している。