iPhoneとi-Tunesは切っても切れない家族のような存在でiPhoneが思春期の子供なら、i-Tunesは心配性のおかあさん。音楽を聴くときも、ビデオを楽しむときも実家のおかあさん経由でiPhoneに取り込む。でないと取り込めなかった。iPhoneが発売されたときからのUserであるおやじもこの箱入り娘の仕組みをAppleのお嬢さんとつきあうからにはしかたのないものと思っていた。このApple家のおかあさんによる出入りする者へのきびしいチェックがあるからこそiPhone娘は悪い遊びに手を染めず、悪い虫もつかずにやってこれたのも事実である。あまり口うるさくきびしいのでおやじは一時ちょい悪の不良になって「脱獄」といってiPhone本体の設定をAppleから解放してしまおうと試みたこともあった。(家出は未遂に終わった)
しかし、いちいちi-Tunesを通してデータをやりとりするのがめんどうになってきた。そしてiPhone7の128GBを使っているがデータも膨大になり窮屈となった。PCに差し込んでデータ領域を増やすUSBやSDカードと同じように直接iPhoneのLightning端子に差し込んでじゃぶじゃぶストレージを増やせないものだろうか、とおそらくはiPhoneUserの共通の悩みに悶々としていたのである。そして、見つけた。ずっと前から発売されていたようだが知らなかった。
「idiskk」128GB ~ ライトニングUSBメモリー for iPhone ~
iPhoneもう1台分のデータが格納でき、本体のバックアップを猛烈な速さでやってくれるだけでなく、この小さなスティックに記録した音楽、写真、動画をiPhoneにアップロードすることなく、PCでのUSBと同様にクリックして覗いて楽しむことができる。
さらに凄いのは、このスティックを持ち歩き、他のiPhoneやiPadに差し込んで同じように使える、ということ。いままではiPhoneやiPad本体それぞれにデータを同期させねばならず時間もかかり、せっかちなおやじはイライラしっぱなしで動悸息切れがしていた。
10年以上とりだめた動画が膨大で家がつぶれるかもしれないという心配があるなかで、i-Tunesを経由することなく、直接MP4に変換した動画データをPCからUSB3.0ポートを使い高速転送しこのスティックに放りこめるというというのはApple帝国のくびきから解放されたような気分になる。128GBで足りなくなれば買い足すことも可能だが高価。
ただいまのところ、音楽CDはi-Tunesに取り込み、データを取り出すという手順をとっているが、いろいろな可能性を秘めている気がする。本日デビューゆえこれからの活躍を期待する。
idiskkにビデオや音楽を入れておいてプレゼントする、あるいは貸してあげてiPhoneやiPadで楽しんでもらうという使い方もありかも。CDやDVDはプレーヤーでしか再生できないもんね。これなら「差し込めば」すぐに携帯で電車のなかでもトンネルの中でもいつでもどこでもOKとなる。膨大なライブラリーをそれぞれのiPhoneで見放題聴き放題となろうが、著作権などの問題も絡む。もっともとっくの昔からPC間ではデータ見放題の暮らしはしていたのだけど。自宅に大容量4TBのNASを置いて、端末からデータをながめる、という方向をめざしてその気になって精進してきたが、自宅では問題ないものの外出先で楽しむ動画については転送速度の制約を受けるためWIFIの環境下でないときびしいものがあり、さらにはトンネルなど「電波のとどかないところにおられるか電源が入ってない」と映像がぶちぶち切れる、つまり自分もぶちぎれることになるためその作戦は事実上頓挫していた。直接iPhone本体のLightning端子から正面突破で攻略するという視点が欠けていたのだった。いつも背後から手を伸ばすような姑息なやり方をとろうとするのはおやじが「じめじめした路地を歩くのが好きなネコ科」の動物だからであろうか。
128GBで8,030円と高額だが満足している。Amazonで他社のライトニングUSBメモリーを購入するも64GBを注文したのに32GBが間違って送られてきた。返品するまでその商品をいじって機能を確かめてみたら「USB」と同様な使い方ができず、しかも動画はいったんiPhone本体にアップロードしてから視聴するというまどろっこしい製品だったため結局後悔するはめになるところであった。まさに返品のおかげ。(もし、64GBを注文して間違って128GBが届いていたら返品しなかった、、、、、)
車のナビに新作CDを取り込んだ時タイトル名や曲名を読み込まず「No Title」と表示されてしまうときに最新情報を検索できるツールもインストした。「Navigation Music Title Finder」。技術的な問題をクリアすると嬉しいもので、今日みたいな日はしみじみ生きていてよかったと思えるのだ。
2018.8.20