633戦隊発進ー練馬富士見台「純華」2021/10/16

西武池袋線「富士見台」~「練馬高野台」間の高架添いの富士見台商栄会商店街にある昭和の町中華。

富士見台のルネサンスで汗を流したあと餃子でビールを飲みたくなった。

この店には15年ほどまえにきたことがあった。

店に入るとたいくつそうにおやっさんがひとりスポーツ新聞片手にテレビを見ている。


私を見るなり、仕方なさそうに立ち上がって厨房に回った。

客かとおもったら大将だった。

めんどくさそうだった。

「きたの?」という感じで仕方なくラーメンをつくりはじめた。

まずったと思ったときは手遅れで、なんのへんてつもない「仕方ないラーメン」がはこばれてきた。


そのころは好奇心旺盛でなんの情報もなく近所の店を飛び込みで開拓して回っていた。したがって「まずった、手遅れになる」ことも多かった。2勝8敗がフツーだった。

したがって「もうこの店ののれんをくぐることは未来永劫ないだろう」の店の記憶だけが残った。

しかし、おなじ富士見台商栄会商店街でもすぐとなりの「藤ノ木パン」はその飛び込み決死隊やっていたときに見つけた富士見台の至宝といってもいいパン屋さんだった。(現在ビルに建て替え工事中)


で、なんで記憶から消し去られた店にはいろうかと思ったか。

ほこりまみれの色褪せたサンプル、やるきの見えないたたずまい、、、

1年にひとり注文するかどうかもわからない本格中国料理の巨大魚もある。

サンプルだしておきながらプレートは裏返してある。

633戦隊の独自調査により、「ビールの大瓶をだしている」店だと聞きつけたからである。メニューも入手している。

しかも650円の税込み。

衆議院選挙を控え、どんなに「悪夢の民主党政権時代」であったとしても、過去を水に流しふたたび政権をまかせてみようかと立ち上がった。


お昼時でもないのに入れ代わり立ち代わり客がやってくる。奥には丸テーブルがあってかつては本格中国料理店だったことを物語る。厨房にはおやっさんと、夫婦ものらしきふたり、80くらいのばあやと4人もいる。本日のサービスは「もやしそば(小ライスつき750円」
メニューにはあの謎の巨大魚はない。ピータンや紹興酒をおいているということはかつての高級中国料理店の残像を残しておきたいという意図があるのだろうか。

たしかに大瓶がある。しかも破格の650円。633戦隊の証。

大阪の安酒場の聖地、京橋あたりの水準にある。

ぎょうざを注文する。

割烹着のばあやは「時間がかかるけどいいか」ときいた。

時間がかかるわけはわかった。

上野アメ横の「昇龍」と同じサイズの大きさ。たしかにメニューにある通り「大ぎょうざ」で皮から手作りのものだろう。見た瞬間、これでもやしそばだろうが、わんたんだろうが追加注文はあきらめるしかないと思った。

昭和町中華の鉄則、鬼の3箇条

ひとつ、ビールは大瓶

ふたつ、割烹着のおばあ、

みっつ、厨房のステンレスがきれいにしてあること。

4箇条とするならば、

よっつ、ガラスケースのメニューサンプルがすすけていること。

すべての鬼の条件をクリアーしている。


ひだりのおねえさん妻はテーブルがあくとカウンターのおひとりさまをテーブルに案内する気遣いができる。

グラスがきちんと洗ってあることを証明するかのように瓶ビールでありながらきめ細かく泡がたつ。衝撃を受ける。家飲みの缶ビールとは大違い。

この店の魂はあの茶色いおねえさんに宿っていると直感した。スポ新テレビおやじに魂を注ぎ込んだ。

高級中国料理店をめざしながらも住宅街の町中華には妥協せざるを得ない事情もある。禁じ手である「とんこつ」に手をだしてしまう理由があると察する。

本日の教訓。

過去はともあれ地元の店を再発見しよう。


後日、家族で来れる店かどうか味を確かめにきた。

いちばん腕の分かる中華料理の「スブタ」を注文してみた。

でてきたのは「酢鳥」であの甘酸っぱくアツアツのてりのある酢豚ではなく、八宝菜のようなだらーんとしたしまりのないものだった。たしかにメニューには「酢豚」とは書いていない。

その日は厨房で若大将が新聞読んでいた、、、

喜んだのは束の間。もうくることはあるまい。

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還暦を迎えてますます円熟味を増す、気ままわがまま、ききわけのないおやじ

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