道の駅 「伊豆のへそ」修善寺 を下見する。
ここは、このへんの特産品である「いちご」で攻めている。いちご一色。
いちごは富士山の麓で苗を育て、クリスマスの需要期になると温暖な伊豆にもってきて植え替えられる。
すると何も知らない純真で無垢ないちごさんは春が来たと勘違いし、可憐な実をつける。
田舎の貧しい農家の娘がいちご手配師に、いいとこで働ける、おいしいものを食べていいおべべを着せてもらえるとだまされ売られていく。
そして、人身売買は禁止のはずが吉原花魁のショーケースに飾られよだれをたらした客に買われていく。
しかし、待てよ。
一粒一粒ごとに大切に、主役となって、お姫様になって売られていくんならいちご冥利に尽きるしあわせな人生であろう。
女子たちはざわつき目を丸くし、「おいひそー」とかいって歓声をあげてとびつく。
女子たちだけが飛びつくのかと思っていたが若者の間でスイーツ男子が増殖しているという。
新橋や有楽町のガード下で焼き鳥で焼酎で語り合うのではなく、男どうしがパーラーでパフェとかでお茶する。
寒気がするほど気色悪い。
店内は、いちご、いちご、いちご、みんないちごのいちごワールド。
これが人気。
わしゃ、世の中から甘いもんがなくなってもなんちゃこまらん。
アイスクリームもきんつばも、あんこも、桜餅もおはぎもなくなってもいいが、ビールがなくなったら本当に困る。生きていく気力を失うし失恋よりもきついかもしれない。
いちごといちごいちえの出会い。
さんざん冷やかしたあげく何も買わずに店を出る。
そして、本日のお立ちより先、
道の駅「伊豆ゲートウエイ」へ向かう。
最近山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」が開業したが、おそらくそのネーミングは
ここのパクリであろう。
まさに中伊豆の玄関口三島の南、函南にある。
本日いましがたリニア新幹線の2027年開業に向けた南アルプスのトンネル工事の着工をめぐりJR東海の社長と静岡県知事の会見が行われ、会見の様子をラジオは伝える。
大井川水系枯渇の可能性のある南アルプスのトンネル工事について川勝知事は明確に反対している。
対照的によくこれで社長が務まるなと思ってしまう頼りなくしまりのないJRの社長。官僚上がりだろうか。
「仁義なき戦い」ではないが神輿に乗せられている組長は泣き虫で頼りないくらいでちょうどいいのかもしれない。
静岡県はかつて東海道本線丹那トンネル工事による丹那盆地の水枯れを経験している。
函南盆地の豊富な湧き水が枯渇し水田やわさびの栽培ができなくなって酪農地への転換を余儀なくされた。1本のトンネルのために生活、産業までも変えてしまうほどの環境破壊を受けた経験をもつ。
そのため流域10市町がJR金子社長からの面会要請を拒否している。
決して静岡県のエゴではない。リニア開業と引き換えに後世に取り返しのつかない環境破壊をもたらす可能性がある。
社長の「掘ってみないとわからない」的なニュアンスの口ぶりに唖然とするが実際トンネル屋の熊谷組だろうと間組であろうと掘ってみないとわからないはずだ。
掘り進んでいくうちに水脈にぶちあたり、しかたないこれを避けて掘ろうなんてできるはずがない。なにしろ時速600キロで走るリニアだ。
予定通り開業できないと損害賠償がどうのこうの、国家プロジェクトであり、とか国をバックにした大企業の傲慢さがにじむ。
大好きな伊豆や毎朝大切にいただいている牧の原で栽培されているお茶を失いたくない、と思う。そのために白州の南アルプスの天然水を汲みにかよっているのだ。
知事は社長に牧の原の緑茶を大井川水系の水で淹れて差し出した。
牧の原は440万石だった徳川幕府崩壊後江戸から70万石の駿河藩の領地に戻った幕臣たちが農民となって荒れ地を切り開いて苦労してお茶畑にしたものだ。
その苦労をしのびながら緑茶の美しい緑を愛でる。
道の駅には「かねふく」の見学ができるめんたい工場が隣接していおり、にぎわっている。氷川きよしが迎えてくれる。
博多めんたい一色。
館内の熱気に押されて「できたてめんたいおにぎり」を購入。
かんじんのごはんがぼそぼそでせっかくのできたてめんたいが台無し。
明太は専門でもごはんのことは疎いらしい。
次回は天城へいこう。
わさび、しいたけ、清らかな水、、、
平成元年12月にオープンしたばかりの道の駅「月ヶ瀬」
川蟹料理があるぞ。
「ズガニ」という。
もずくがに、上海ガニの仲間のような。
なにもうどんにいれなくても、、、