週刊文春に連載されている「0から学ぶ日本史講義」の大ファンである。
特に江戸から現代につながる時代を毎週楽しみにしている。
消化がいい。原因があって事件が起きて、なるほどそうつながるのかとすとんと落ちる。
教科書が省いた、省かざるを得なかった、また省いてしまおうとした事実に触れている。
Dマガジンで読んでおり、発売(アップ)されるといちいち画面をスクリーンショットで撮って、ごていねいにプリントまでしてファイルしている。
そこまでやるのは松田優作の奥さん松田美智子さんが綴った回想録「越境者松田優作」くらいだ。
スプリングセンテンスはそのほかの記事も読みごたえがあって、週刊新潮とともに政権に対する野党の追及よりも強烈なインパクトがある。
出口さんは佐藤優さんとともに現代の知の巨人であると思っている。
歴史は横軸である国内外の出来事が交錯して重なり混ざり合って相互に影響を与え化けながら縦軸となって展開していく。
ひとつの出来事が起こる原因と、きっかけ、そしてそれが何を引き起こすことになるのか、そして実際どう事件として起こったかをからみあった糸にして紡いでいくことに重きをおいて述べられている。
いずれ単行本となるのはわかっていてもせっせとファイリングしてきた。
でました、ようやく。
「ぼくの個人的な意見や解釈はまったくといっていいほどはいっていません。」と出口さんは冒頭のべられています。
結論ありきの、話をこっちにもっていこうというのではなく「事実に歴史を語らせる」という手法です。
そしてこの著書で「江戸時代は日本史上では最低の時代ではないかという問題提起を行っています」と聞き捨てならないことをおっしゃってます。
このシリーズの連載に気が付いたのは途中からで、実は「0から」この本をひもとくことになります。
2020/11/23