百貨店の不振が続く。
かつてあの伊勢丹が小倉に乗り込んできたことがあったが、返り討ちにあって撤退していった。
伊勢丹のおごりだったと思う。
北九州のことは地元の百貨店の井筒屋がいちばんよく知っている。
撤退した駅前の大型商業施設を空き家にしておくわけにもいかず、地元の老舗百貨店「井筒屋」がひと肌脱いで店舗を引き継いだ。
引き受けたはいいものの、小さな街に同じ百貨店2つはさすがに荷が重く、苦労の末先ごろ引き継いだ駅前店舗を閉店したばかりだった。
そのあと、どうなったか恐る恐る覗いてみると、1Fに旗艦店並みの巨大「無印良品」が入っていた。
東京の自宅の備品、小物は無印良品とDAISO、イケア、ニトリなんかの寄せ集めで、これは嬉しい誤算であった。
もとの旦過市場にあった無印良品がもぬけの空になっていて、小倉はこれから先いったいどうなるんやろかと気持ちが落ち込んでいただけに、このフロア見わたす限りの無印良品のオープンは嬉しかった。
単身赴任を含め5年近く過ごした小倉だったけど、デパートで利用したのは地下の食品売り場と、本屋だけだったから、1階から6階くらいまでは「どうでもよかった」
どうでもよかった人も多かったろう。
それがどうでもよくなくなった。
早速買い出しした。
お土産はどうでもいいけど、
おいらが見初めた確かな北九州の名産品を持ち帰る。
北九州といえば工業地帯と思われるだろうが、実は魚の宝庫であると同時に農産品の名産地であって、
キャベツ、トマト、たけのこ、そして意外や意外、お米がとても美味しい。15キロお持ち帰り。
「きみしゃんいりこ」はきみさんというばさまがいりこをカリッと佃煮ふうに煮たやつで、素材厳選の甘すぎずからすぎず、ごはんがすすむくんに仕上がっている。
東京の佃煮はしょっぱすぎていただいても冷蔵庫の中で賞味期限が過ぎるのを待ってから、廃棄処分していた。
あの悪名高き東京のうどんとおなじ運命をたどる。
ほんとは若松の特産品の「潮風キャベツ」と「水切りトマト」も持ち帰りたいところだけど、植え付けが始まったばかりで、次回3月のお楽しみとする。
水切りトマトは濃縮トマトでスーパーで売っているすかすかトマトとは全くの別物で、きめ細かく甘さが際立つフルーツトマトで10月に植えつけて半年かけて3月にようやくJAの棚に並ぶ。
水やりを極力控え、枯れてしまうかになった寸止めのところで水をあげる、という表向きはトマトの養分を蓄えようとする生命力を時間をかけて引き出すということになってはいるが、
トマトの身になってみれば、代官さまの陰湿ないじめ、計画的ないたぶり、拷問責め苦でしかない。
大庭さんのとこの水切りトマトがいちばんおいしいが、いまではトマト組織に命を狙われていると聞いた。
おやじも昼抜きの1日2食生活が定着した。
そして目標体重を達成した。
そんかし朝は、塩鮭とか納豆、ヨーグルト、日田産の梅干し、大根おろし、いまならりんごやいちじくや柿などの果物もきっちりいただく。
結局、和食に行き着いた。
すると昼過ぎになってもおなかがすかない。
すいたとしてもそのまま我慢して食べない。これがきもだった。
おなかがすいたら食べる、というこれまであたりまえのようにやってきたことをやめにした。
間食はもちろんしない。
そしてジムでのトレーニングを欠かさない、
トレーニング後に早夕食。
ビールをだらだら飲みしたり、飲みすぎにならないように、缶ビール飲んだあと、すぐにご飯食べてしまってもう飲みたくないようにしてしまうということもはじめた。
これはコロナが長く居座り続けたことで到達したあらたな境地であった。
寝ぼけたあたまもいくぶんクリアーになった気がする。
しかしながら、サラリーマンやっていたときは到底無理な生活スタイルだからして、自営業者になったことに深く感謝する。
水切りおやじの誕生!
2020.10.16